リブコンサルティング リブコンサルティング

“業界そのものを変革する時期”に
リブ・コンサルティング
ができること

“業界そのものを
変革する時期”に
リブ・コンサルティング
ができること

代表取締役 関 厳

経歴

東京大学卒業後、大手経営コンサルティング会社に入社。同社史上最年少で専務取締役に就任し、コンサルティング部門の責任者として活躍。2012年、リブ・コンサルティングを設立。トップコンサルタントとして幅広い業界のコンサルティング支援に携わる。

成果のために現場に伴走し
事業を立ちあげてきた

創業時の“想い”をお聞かせください。

良い商品やサービス、思いを持った会社がもっと広がっていくと、そのサービスを受ける消費者もそうですし、そこで働く社員の方など社会全体が良くなっていくという、ある意味当たり前なことをやっていきたいと思っていました。その想いはもちろん、今も変わりません。

創業時の2012年の時代背景として、2010年に日中のGDPが逆転して日本がいよいよ経済3位になり、「失われた30年」と言われ始めた時代です。日本には“今日よりも明日が良くなる”という印象があまりないので、それが閉塞感に繋がっています。日本以外の国は、毎年継続的に賃金が上がっており、今日よりも来年の方が生活水準は豊かになっていました。

昔から大手企業向けのコンサルは存在していましたが、大企業だけにアプローチしたところでなかなか変わらないのが日本社会だと理解していたので、スタートアップ・ベンチャー企業のような成長性のある会社や、中堅中小の中でも独自性がある会社がもっと発展していくことが、日本社会を元気づけることだと考えていました。

しかし、2010年代中盤からは大企業もこれまでのやり方ではダメだと気づき、新規事業を作ったりDXで変革を起こしたりと、危機意識を持って動く状況になってきました。そういった大手企業に対して、我々だからこそ出せる価値があるという流れで、事業領域が広がってきているのが実態です。

関 厳 関 厳

良い商品やサービスだけでなく、“想い”も広げたいとおっしゃいました。その意図するところをお聞かせください。

今はモノもサービスも溢れているので、差別化できるのはその会社のブランドだと思います。ブランドとは基本的に思想や考え方がベースとなるので、それが重要だという話です。日本は、目に見えないものに価値を乗せるのが上手ではありません。そのためサービス産業が中心の時代に移っていくと、結局十分な利幅が取れず経済力が衰えていくという構造になっています。欧米企業は、そこに付加価値を乗せるのがとても上手いですよね。例えば、Apple社は非常に高い利益率ですが、Apple社の商品サービスには多くのブランド価値が乗っています。今後ますます想い=ブランド力そのものをビジネスにすること自体が大事になると思います。

私たちの会社の強みは、事業の0→1を作る人と会っていることです。届けたいことはモノやコトだけでなく、その根本の思想にもあるのだといろいろな形で知ることができます。オーナー企業やアントレプレナー、大企業であっても新規事業を始めようとしている、目がキラキラしている人たちと一緒に仕事をして、その想いを紡ぎ、想いが広がることがビジネスが広がることだと実感させてもらっていることが大きいです。

時代が進み、大企業の中にも変化が起きてきました。御社がこれまでやってきたことに時代が追いついたような感覚ですね。

当社が創業した約10年前は、大企業に変革が必要なのかというのは会社によって評価が分かれたり、「変わらなければ」と言いつつも、実際に危機感が薄い会社も存在していました。しかし、2016年には中国のGDPが日本の2倍、直近でアメリカのGDPは日本の5倍になり、今までのやり方では追いつかなくなってきました。大企業も本当に変わる必要が出てきましたし、マスコミの論調もそうなっています。そこで必要になるのは0→1の事業開発を実現するアニマルスピリッツや、想いを形にするといったようなことです。いわゆる0→1を成し遂げ、それによって社会を変えるという発想は、必ずしもスタートアップだけではなく大手企業にもより重要になってきており、それによって我々がやってきたことが、スタートアップ・ベンチャー企業だけでなく大手企業にとっての主戦場にも広がっているということです。

以前は、既存事業や既得権益でどう稼ぐかというモデルをどの大企業もやっていましたが、今では自分たちのスタイルを壊してまでも社会に必要なことや想いを持った事業を作っていこうとする企業も出てきています。大企業には優秀な人がたくさんいるし、アセットもたくさんあります。その中にイノベーターと呼ばれる変革推進層が10%いますが、2012 年の創業当時であれば、大企業のその10%の人が権限を与えられることはありませんでした。それは危機意識の問題だと思いますし、経営層の若返りなどが進んだ結果と言えます。

ご自覚する貴社の強みは?

キーワードとなるのは、成果のために戦略策定から実行支援まで伴走することです。そして、事業開発ではなく、成果の伴う事業開発を実現させることができる点です。スタートアップは0→1をやっていて、オンリーワンと言われている中堅企業は、その事業ドメインに対して明確な強みを持って成長させるということを、我々は現場に伴走しながら進めてきました。この2つが我々の機能的な強みです。

1兆円の事業領域を持っている大企業が、10年で1000億円の事業を作らなければならないとなったときに、これまでやってきた0→1や1→10は、中堅中小やベンチャー企業にはそのまま提供していますし、大手企業にもその領域を提供しているのが強みだと言えます。

実際にこの3つをこの規模で扱っているコンサルティング会社は他にないので、この領域におけるナレッジの蓄積が当然にあります。大手企業をコンサルティングし続けている会社でも、もちろん事業開発をやりますが、真の意味での0→1や1→10というのはあまりやったことがないと思います。しかし、我々はどのステージやどんな危機的状況でも経験があるので、それは大きな強みですね。

最近は、大手企業がスタートアップベンチャーや、強みを持ったオンリーワン企業の展開に共創価値があると見出し、その両者が組んで事業を創出する流れも生まれています。日本の産業はずっと多角化を進めていて、すべてを自社で取り込むということをしていましたが、これだけ時代の移り変わりが激しいと、それぞれ得意領域を持ったもの同士で組んだ方が得策だということに気づきます。10年前はスタートアップを買うかどうかの動きはありましたが、連携はあまりありませんでした。また、大手企業と地域に強い企業が組むことも出てきています。

関 厳 関 厳

「背負う人」とは
自分と戦ったことがある人

0→1や1→10ができるのは、伴走するコンサルタントにどのような力があるからと考えていますか。

採用や育成、環境という様々な観点があります。まず、採用についていえば、コンサルティングワークとして綺麗な資料を作りたいというだけの考えの人は当社には向きません。コンサルティングビジネスというのは、クライアントに新しい価値を届けて共に成果を出していくことが仕事だと捉えている人を採用します。何を生み出したいか、どういった結果を出したいかという、一歩踏み込んだところを求める人をまず集めることが重要です。“とりあえずコンサルに勤めたい”という人を集めると、コンサルっぽい仕事を時間内にやる人ばかりの組織になってしまいます。最近は“コンサルタントのサラリーマン化”と言われますが、コンサルタントというのは結果を出すプロフェッショナルです。それは労働時間が長いということではなく、どこまで踏み込むかということを意識している人を採用する必要があります。

育成の観点では、事業の0→1のときに事業モデルを考えるということは、どのコンサルティング会社もやっていると思いますが、我々は、意義や思いが事業に乗らないと難しいということを考えられていると思います。我々は「100年後の世界を良くする会社を増やす」と言っていますが、最近よく言われているSDGsや事業の社会性などを、10年前からすでに取り組んできました。ただ儲かるだけでなく、「思いと社会の接点を持ちながら事業を作りましょう」と最近言われていますが、我々は10年前からそういったケースの蓄積を行い事業づくりに取り組んできました。社会に必要とされることが最終的に稼げることに繋がりますが、それを前提として事業を作ってきたという自負があります。

環境の観点では、我々の会社は立ち上げから300人規模になりました。その過程では、事業上の苦労などもたくさんあります。もともと母体があって、そこで大きくなった会社とは違います。大企業でもスタートアップの人でも事業の立ち上げをすることがありますが、我々のように0→1を肌感覚で分かっているコンサルタントのほうが実践的な価値を提供できます。

どのような人材を求めていますか。

コンサルティングには一定のスキルや能力が必要だと思いますが、クライアントに対して結果を出したり、クライアントが提供したい価値を享受する社会などその先があるので、そこに対して変化を加えたいと考えている人がいいですね。絵を描いて終わりという人も多いので、戦略から実行までの部分をきちんと関わっていきたい、肌触りのある事業作りや会社作りに関わっていきたいという方は、非常に相性がいいと思います。

また、今のコンサルティング会社は大きくなりすぎているところが多いと思います。コンサルタントはお客様のところでリーダーシップを発揮するのと同時に、自分の所属している会社にもそれを発揮することによって、コーチや監督としてのレベルもプレイヤーとしてのレベルも上がります。どちらか一方ではなく、その両方のレベルを上げることが大事だと思います。

若手コンサルタントの転職事情については、どのように感じていますか。

昔から、想いのある人の数自体は変わっていませんが、採用全体の数が増えているので、結果として比率が小さくなっていると思います。一定数はいるけれども打率が下がっているという感覚でしょうか。その一定数以外の人は大手のコンサルティング会社に在籍を続けています。そのままでは成長はしませんが、コンサル産業という1つの産業が成り立っているので、他の業種に転職はしません。一般的なサラリーマンと同じで、銀行や広告代理店に勤めると若いうちから給料が高いですよね。しかしそれ以外の業種ではそこまで給料が高くないので、転職ができません。コンサルティング業界でもそれが起きているだけだと思います。

コンサルタントはクライアントの成果に対して仕事をするので、若いうちから採用のお手伝いをしたり、サービスの立ち上げを手伝ったりしています。そのため事業会社などに転職をしても、そのまま同じようにできると思います。しかし、今のコンサルタントは、スタートアップや大企業の事業開発で通じるかというと、限られた領域のパワーポイントを作る担当者のようになっているので、おそらく相当厳しいと思います。それはもともとの能力の問題というよりも、大きくなりすぎた産業の中で、細分化された仕事を5年10年やらされているからです。昔のコンサルタントは事業家や経営者、起業家輩出業界だったと思いますが、今はそうならないと思います。しかし、昔より打率は下がっていると思いますが、たくさんの人を採用しているので、コンサルティング会社を出ていって成功する人も増えています。

流動性が高い業界の中で、若手コンサルタントが貴社にジョインすることで何が得られると思われますか。

我々の会社で得られるものと言えば、多様なプロジェクトにかかわれる経験です。肌ざわりのあるプロジェクトに一貫して関われて、変に細分化されていない業務環境であると言えます。また、いろいろなタイプのクライアントがいるので、たくさんの情報が入ってきて学ぶことができます。最近のコンサルティング会社は、数年間も同じクライアントに張り付いていて、それならばその会社に就職した方が良かったのではと思えるようなことが起きている会社もあります。それも悪くありませんが、我々としては会社として育成をして、事業のプロセスを共有し、会社の一員として事業や会社が伸びていくということを経験することができます。「クライアントに張り付いて行ってこい」ではなく、それに対して教育をしていき、その分のプラスαを付加することができます。

育成は相当大変ですが、育成側が余計な遠慮をしないことも大事かと思います。 「背負う人」というのは、自分と戦ったことがなければ難しいです。コンサルティング会社という良いステータスに入ったから事業が見れるかというと、それは少し違います。知識だけあっても、事業リーダーができない人はたくさんいます。

関 厳

半永久的に成長変革し続けている
組織で獲得できる力

現在の貴社は、どのような段階にあると捉えていらっしゃいますか。
そして、未来をどのように描いていますか。

我々の会社は常に成長や変革をしつつ、常にハードシングスに注力する感覚で、それが12年続いているというのが正しい表現だと思います。よく「第二、第三の創業期」と言いますが、それはそれまでやってきた事業が曲がり角を迎えて、それに対して違う角度で伸ばしに行くことを示しています。しかし我々で言えば祖業である中堅やベンチャー企業も伸びていますし、大手企業や海外向けも伸びているので、半永久的に成長変革し続けているという感覚ですね。

もともと我々がやっている領域や、最近関わっている領域は成長市場です。先ほどの三位一体のモデルを成り立たせて、そこには苦労もありつつもきちんと成長させていきます。それに加えて海外事業もコロナで一時的にストップしていたものがあるので、それを続けていきたいですね。海外については、海外企業をとっている比率が半分以上ありますが、一方で、日本のスタートアップベンチャーやオンリーワン企業、大企業の新規事業も、1000億円をやろうとするとフィールドが国内に限らない産業が出てきます。それらもサポートしていくことが大事だと思っています。

よく「中堅やベンチャー企業の次は何か?」と聞かれますが、この領域は我々がはじめてまだ10年で、やっと育ってきた段階なので、まだまだ続けていきます。エンタープライズも海外もそれぞれにやっていきます。外資の大手コンサルティング会社が日本に入ってきてから50年以上経っています。50年経っても1000人規模です。大企業のコンサルティング 自体も時間がかかるものなのだと思います 。我々がやっている中堅やベンチャーも、まだまだこれから伸びると考えています。

さらに人材が必要になりますね。

人を張るビジネスをやっていると、顧客企業の成長が目的だったところから、いかにたくさんの人数を張るプロジェクトを作れるかという、手段の目的化が始まってくると思います。コンサルフィーも、クライアントの事業がうまくいった場合はそれに応じたフィーをいただけるような仕組みも作っていかなければならないと考えています。

シンプルに言うと、成果連動型報酬を3つの業態に対してどう持ち込むかを考える必要があるということです。とにかくたくさん貼り付けて、時間でお金を取っていくというモデルが一番儲かるのですが、それだからこそコンサルティング会社は嫌われているのだと自覚すべきです。

それは業界全体の課題と捉えています。我々は変革や苦労をしつつ、いろいろなビジネスモデルを進めてきたので、これから何ができるのかというのを考え、我々はもちろん、業界自体も変わっていかなければならないと思います。

働き方のかたちは予想しづらいです。日本は業務ができる人は多いですが、経営や事業ができる人は少ないように感じています。それはエンタープライズにも少ないですし、スタートアップはそういう人が集まっているのでギリギリ成り立っていますが、サラリーマン化が進んでいます。一番深刻なのは中堅中小企業で、今日本では実稼働しているのは200万社と言われていますが、経営ができる人は200万人もいません。そのためそこをどう変えていくかがとても重要です。

地方の中堅中小企業などは、後継者が見つからずにM&Aをしなければならないというのはよく聞く話です。社会からは求められているけれども事業リーダーがいないため 、廃業してしまうビジネスはたくさんあります。M&Aで優秀なリーダーをマッチングするのはとても良いことだと思いますが、必ずしも統合だけが道ではありません。例えばお子さんがまだ若くて経験が少ないのであれば、10年間だけ弊社からコンサルタントを派遣して経営の参謀として入るといったことができます。

“日本人に丁寧に業務をやってもらって、外国人をトップに据えるのがもっとも経営効率がいい”と言われますが、やはりそれぞれの国で、それぞれに思いがある人が経営を担えた方がいいので、その部分で我々がどのようにして経営や事業人材を日本全国の様々な業態に流通させていくかを考えなくてはなりません。コンサルティング会社は、東京に出てきている優秀な頭脳をまとめて採用している割には、大企業のコンサルでしか通用しないスキルに閉塞させてしまっているので、その点は疑問に思いますね。

まさに業界そのものを変革する時期に来ているので、その旗振り役をリブ・コンサルティングが担えたらと考えています。

関 厳

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