“リユース蓄電池”事業の構築に向けた調査検証プロジェクト
支援サマリー
大手電力会社A社は、EVの普及に伴うリユース蓄電池の供給増加を背景に、リユース蓄電池の事業を検討していました。 外部機関を通じて調査は行っていたものの、業界への知見不足により、リユース蓄電池ビジネスにおける現場の解像度が上がり切らないことで採算の取れる事業になりえるのか不透明な状況であり、事業の立ち上げに着手できない状況でした。 この課題に対し、リブ・コンサルティングは、モビリティ業界の知見や豊富なネットワークを活用しリユース蓄電池事業構築のための調査及びプレセールスによるアライアンス先の選定を行うことで、クライアントの新規事業立ち上げに道筋をつけることができました。
課題
- リユース蓄電池事業で必要なモビリティ領域についての知見の不足
- リユース蓄電池の回収モデルやその採算性についてプランの解像度が上がり切らない
- 事業推進にあたり提携すべきアライアンス先をどのように選ぶべきか不明確
支援内容
リユース蓄電池の事業構築にあたり以下の内容について、約4か月のプロジェクトを推進
- 蓄電池の全体ボリューム/各プレイヤーの保有量特定
- リユース蓄電池回収モデルの選定
- 事業仮説の検討
- PoCモデル案の構築
- アライアンス先の探索と検証
1. リユース蓄電池ボリューム調査
新品蓄電池ボリュームの算出をもとにリユース蓄電池ボリュームの算出を行った上で、回収にあたり優先的にターゲットとなる注力セグメントを特定。その後、優先セグメント内における蓄電池市場投下容量について新品及びリユースに分けて詳細調査を実施。
2. 商流内プレイヤーの特定
商流内プレーヤーを特定するために、バッテリー所有権移転の流れの全貌と各プレイヤー間の年間流通量及び売却先決定理由を明確化
3. 回収モデル仮説の洗い出し・選定題に対する提供価値の検討
リユース蓄電池回収モデルを以下の策定プロセスによって選定
- 各業界の課題の洗い出し
- 課題に対する提供価値の検討
- ニーズが高いであろうモデルの洗い出し
- クライアント(大手電力会社A社)のアセットや機能を生かせるモデルの選定
4. アライアンス先の選定
- リブ・コンサルティングのプロジェクトメンバーが、数社のアライアンス候補に対して、各社状況に応じたリユース蓄電池回収ビジネスのモデル案を提示
- 独自に策定した提携候補先選定における評価軸、及び各社へのアプローチ(プレセールス)の結果を踏まえ、具体的なアライアンス先を選定
- アライアンス先とのPoCスタートに向けた全体マイルストーンを策定
成果
大手電力会社A社はリブ・コンサルティングの支援を通じて以下のような効果を得ています
- 自社では知りえなかった蓄電池市場の全体像やなかなか外部では見えにくい川上から川下までの蓄電池のボリュームや各所有者の流れを明らかにすることができた
- 蓄電池における商流の整理を踏まえ、事業推進における提携候補先と、PoC実施の提携先を決めることができた
A社ではその後、リユース蓄電池の事業化に向けたPoCを開始することができ、同事業における予算化や人員の拡大が実現し事業化に向けたプロセスに着手しています。
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