2022.03.11

営業代行会社とは

新規顧客の開拓はどの業種であっても必要です。また営業スキルの足りない企業にとっては、長年課題になっていることも多いはずです。しかし営業活動自体をアウトソーシングすることにより、コア業務に集中する企業が増えています。

営業活動には顧客のリスト化からテレアポ、商談、契約締結などさまざまな手順が必要です。営業代行会社を利用することで企業にとって必要な手順だけ、または営業業務に必要なすべてを委託できる場合もあります。

営業代行会社とは

営業代行会社とは、営業に必要な業務全般または一部を代行しておこなう会社のことをいいます。個人事業主が営業代行サービスとして運営している場合もあります。主な目的は新規顧客の開拓であり、月額で固定額を取る場合や成功報酬を取る場合など報酬体系はバラバラです。

営業代行会社の特徴とは

営業代行会社の仕事の範囲は、主に新規顧客を獲得するために必要なことすべてです。すべてのプロセスを依頼してくるクライアントやテレアポのみなど必要な部分だけを依頼してくるクライアントもあります。

新規顧客を獲得するためには、顧客リストの作成や営業資料の作成、テレアポやダイレクトメール、さらには直接訪問することもあります。クライアントによっては商談から契約締結まで依頼する場合もあります。

営業代行会社の報酬体系とは

代行会社の報酬体系は月額料金を取る場合や成果報酬としてテレアポ獲得件数などにより報酬を決める場合もあります。また毎月の固定額が決まっていて、成果報酬を追加する報酬体系も見られます。

完全な固定額の月額料金であれば安定した収入になりますが、完全な成果報酬を導入している方が新規顧客を獲得したときに収入を大幅に増やすことができます。また成果報酬のほうがクライアントにとってリスクが少ないため、案件を受けやすい特徴があります。

ビジネスプロセスアウトソーシングの市場予測とは

IT専門調査会社IDC Japan株式会社が発表した2021〜2025年の営業代行を含めたビジネスプロセスアウトソーシングサービスの市場予測は以下のようになっています。

「2020年の国内BPOサービス(人事/財務経理/カスタマーケア/調達購買)市場規模は、前年比3.9%増の8,484億円」

「2020年~2025年の年平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は4.9%で2025年には1兆785億円になる見通し」
引用:国内ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)サービス市場予測を発表より抜粋

テレワークが広まり、従業員に対してのマネジメントなどに関して課題を持っている企業を中心に、アウトソーシングサービスが活用されています。

営業代行会社のメリットとは

営業代行会社を利用することによって、これまで以上に新規開拓を進められる他、豊富な人脈を利用して新しい業界の顧客にアプローチできる可能性があります。

新規開拓を進められる

営業経験が豊富でスキルの高い人材に来てもらうことによって、効率的に新規開拓を進めることができます。売上を伸ばすだけでなく新規開拓の方法を従業員が経験することにより、会社全体としての売上がアップし企業の成長につながります。

営業会社によっても得意分野が異なるため、今後企業が販路を開拓したいと考えている分野に強い営業代行会社に依頼することによってより効果があります。

豊富な人脈を利用できる

営業代行は経験豊富な人材がそろっており、豊富な人脈を使ってこれまでにやり取りがなかったような業界や企業にアプローチできる場合が多いです。新規の顧客層を経ることにより、新たな販路ができ、営業の幅が広がっていきます。

費用面でのメリット

社内において営業マンを育てるためには、営業マンが成果を出すまでに時間と研修にかかる費用が必要になります。そのため自社の営業マンを育てている間、営業代行会社の経験やノウハウを生かして顧客を増やし売上を上げることができます。

扱う商品が高額であったり、継続して購入が発生する商品であったりする場合は費用対効果が高くなりやすくより売上貢献につながります。

ノウハウの蓄積

営業会社によっては営業代行するだけではなく、これまでの営業経験によって得たノウハウをコンサルティングしてくれる場合もあります。営業のセミナーに行くよりも、実際に営業している様子を見ることができる営業のプロから習ったほうが効果的です。

また営業代行会社の営業マンに同行してもらうことによって、従業員に対してこれまでの経験を生かしたアドバイスができます。 このようにただ売上を伸ばすだけではなく、企業にとってノウハウの蓄積が可能になります。

自社の営業マンにとっても的確なアドバイスをもらうことによって、大きく成長できる可能性があります。

営業代行会社に依頼するときの注意点

営業代行会社を導入することにより、コスト面以外にも以下のようなデメリットがあります。

  • 専門分野には対応できない
  • 情報漏洩へのリスクヘッジ
  • 自社の従業員のモチベーション低下

専門分野には対応できない

営業代行会社に依頼する際に、専門知識が必要になる特殊な業界には対応できない場合があります。依頼できたとしても情報のインプット期間が必要になったり、知識がないまま営業させることによるクレームなどを許容する必要があったりします。

情報漏洩へのリスクヘッジ

外部の企業が情報を扱うことになるので、情報漏洩への対応は重要です。秘密保持契約を結ぶだけでなく、十分なリスクヘッジをしておく必要があります。

自社の従業員のモチベーション低下

営業代行会社を導入するということは、従業員にとって信頼されていないと判断される可能性があります。結果的に自社の従業員のモチベーションを下げることになる可能性があるため、営業代行会社に依頼するときは慎重に進めることが大切です。

営業代行会社の需要とは

新規顧客の開拓はどの企業であっても必要なことです。しかし新規顧客開拓を長年の課題にしている企業は少なくありません。そこで新規顧客開拓をアウトソーシングし、コア業務に専念するといった企業が増えています。

営業業務といっても顧客のリスト作りから、営業資料作成、商談からクロージングまで様々なステップがあります。まずは自分の得意なことに専念して行うことで、他のサービスとの差別化をすることができ、実績を作りやすくなります。

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