2022.05.25

心理的安全性とは

心理的安全性とは、周囲の意見や反応に怖がることなく安心して働ける状態のことです。心理的安全性がある企業では全員が実力を発揮することができるのでいい成果を出すことができます。

心理的安全性が低い環境だと、失敗を恐れて行動することができず大きな問題が起こることも出てしまいます。良いチームを作るには心理的安全性が高いというのが必要不可欠です。

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心理的安全性とは

理的安全性とは周囲の意見や反応に怖がることなく安心して働ける状態のことです。

心理的安全性という言葉は、ハーバード大学のエイミー・エドモンソン教授が提唱した言葉です。エイミー・エドモンソン教授は、ハーバード大学で組織行動学を研究しその中で心理的安全性の研究をおこないました。世界的に著名な教授で、ベストセラーになった「恐れない組織―心理的安全性が学習・イノベーション・成長をもたらす」の著者です。

このエイミー・エドモンソンは、心理的安全性を1999年に発表した論文で以下のように定義しています。

チームにおいて、他のメンバーが自分が発言することを恥じたり、拒絶したり、罰をあたえるようなことをしないという確信をもっている状態であり、チームは対人リスクをとるのに安全な場所であるとの信念がメンバー間で共有された状態
引用:今さら聞けない…職場の生産性を高める『心理的安全性』とは!?(HoPEサーベイ)

つまり、企業で上司と意見が対立するような発言をしたとしても解雇や不当な部署移動などがないと保障されている環境のことです。このような環境があるところが、心理的安全性が保障されている場所といわれています。

ただし、心理的安全性が保障されているといっていても、しっかりと機能している企業は非常に少ないのが現状です。大事なことは心理的安全性がチームメンバーにきちんと共有されているということです。

上司と部下の間で、リスクを冒すような発言をしても問題がない環境、そして、それがチームのメンバーに共有されているということが、心理的安全性の保障があるということです。

Google社による研究

心理的安全性という言葉が注目されるようになったのは、2012年にGoogle社が「効果的なチームを可能とする条件は何か」を見つけるプロジェクトをおこなったことです。心理的安全性が高いチームがもっとも生産性があるということを発表し、全世界の注目を集めました。

Google社の研究結果で、効果的なチームの条件というのは以下のようになっています。

  • 心理的安全性
  • 相互信頼
  • 構造と明確さ
  • 仕事の意味
  • インパクト

この5つが効果的なチームを作る大事な要素になります。そのなかで心理的安全性というのは特に大事な基盤になり、心理的安全性がないと効果的なチームを作ることはできないです。

心理的安全性の低い環境

心理的安全性が低い環境というのは、エドモンソン教授が以下のように話をしました。

  • IGNORANT(無知だと思われる不安)
  • INCOMPETENT(無能だと思われる不安)
  • INTRUSIVE(邪魔をしていると思われる不安)
  • NEGATIVE(ネガティブだと思われる不安)
  • 心理的安全性が低い環境になってしまうと、仕事や会議の質が落ちてしまい企業として素晴らしい仕事をできなくなってしまいます。

    また、ミスや失敗なども恐れてしまうので事前に防げるようなミスが起こってしまうことや最悪の場合大きなミスをしたときに隠蔽などが起こってしまう可能性も高く、企業としても取り返しのつかないことも起こってしまうことがあります。

    企業として、質を上げるためには心理的安全性の高い組織を作り上げることが必要です。

    心理的安全性の高い環境

    心理的安全性が高い環境というのは、わからないことの質問しても馬鹿にされることがないことや上司に自分の意見を伝えても目上の人に何を言っているのかとならずに意見を取り入れてくれ、どんな人でも同じ立場に入れる環境のことです。

    心理的安全性が高い組織だと、誰でも挑戦や意見をしやすく様々な人の意見が取り入れられ、アイデアが豊富になり素晴らしいものを企業として作り上げることができます。
    そして、全員が平等な立場なのでミスを指摘しあえ、ミスが少なくなることや大きなミスが起きても全員で協力できることが期待できます。

    心理的安全性に対する誤解

    心理的安全性が高い企業だと、何をやっても許される、意見がすべて通るなどと誤解している人がいますが、よく誤解される心理的安全性の意味は以下のとおりです。

    • 何をしても許される職場
    • 馴れ合いだけの職場
    • 意見が衝突しない職場
    • 役割を理解できていない職場

    上記のようなものが、心理的安全性の高い職場だと誤解をしてしまっています。このような職場は心理的安全性が高いのではなくぬるま湯職場になっています。

    自分の役割を理解して、時には意見をぶつけ合いお互い尊重してその中で不当な扱いを受けない企業というのが、心理的安全性が高い企業です。

    心理的安全性を高めるには

    心理的安全性の高い企業とぬるま湯職場は大きく異なり、企業の作り方を間違えてしまうとぬるま湯職場になることがあります。心理的安全性の高い企業を作るには以下のことをおこなう必要があります。

    • 誰でも発言ができる環境
    • 協力をさせる
    • ネガティブではなくポジティブ思考
    • 全員が交流できる機会を設ける

    上記のようなことをおこなうと、心理的安全性が高まってきます。

    誰でも発言できる環境

    多くの企業では部下から上司に発言することはむずかしいのが現状です。失敗や馬鹿にされることを恐れて発言をするのをためらってしまいます。誰でも平等に発言する機会を設けることが重要です。このような状態ができたら、発言を怖がらずに自分の意見を伝えることができます。

    協力させる

    結果が重視される現代では、企業で競争するというのが当たり前になっています。しかし、競争のみになると安心して仕事をすることができず、お互い協力することができません。協力して仕事ができるようになれば、安心して業務に取り組むことができます。

    協力すれば、様々な人の意見が混ざり合いより良いものを作り上げることが可能です。そのため、協力してできる仕事をおこなうことが重要です。そして、その協力が目に見えるように工夫をすればさらに信頼関係が固くなります。

    ネガティブではなくポジティブ思考

    問題が起きたときに、周囲がネガティブな反応を起こしてしまうとチームとして悪状況になってしまい良い仕事ができなくなってしまいます。発言や考え方を変化させるだけで、ポジティブ思考に変えることができます。上司がしっかりとポジティブ思考をみせれば、部下も自然とポジティブ思考になります。

    全員が交流できる機会を設ける

    信頼関係がなくあまり会話をしたことない人だと緊張しきちんとした意見が伝えられないこともあります。リラックスして話すことができ、交流をする機会を設けることも重要です。お互いの人間性も理解し、話しやすくなるので仕事になったときも安心して意見を伝えられるようになります。

    まとめ

    心理的安全性とは、周囲の意見や反応に怖がることなく安心して働ける状態のことです。

    心理的安全性が低いと、組織としてよりよいものを作り上げることができません。心理的安全性が高いと、安心して仕事ができ実力を最大限に発揮することができます。そのようなことが起きると仕事の効率も上がり、生産性も高くなります。

    組織をよりよくするために、心理的安全性を高めていくことが求められます。

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