2022.06.29

オープンイノベーションプラットフォームとは

オープンイノベーションプラットフォームとは、オープンイノベーションの効果的な促進を目的に活用される仕組みのことです。新たなオープンイノベーションをサポートするサービスとして、多くの企業が注目しています。

オープンイノベーションプラットフォームを活用する際は、実現可能なことや活用ポイントを押さえることが重要です。また、利用開始までのフローや導入メリットも把握しておかなければなりません。

オープンイノベーションプラットフォームとは

オープンイノベーションプラットフォームとは、オープンイノベーションの活性化を目的とした支援サービスです。近年、さまざまな企業で他社のノウハウを吸収するオープンイノベーションが取り入れられています。

ただし、自社にマッチする協業先を見つけることは、決して簡単ではありません。そのなかで、他社とマッチングできるプラットフォームを求める傾向が強まっています。

オープンイノベーションプラットフォームを活用することで、他社とのマッチングがより効率的になります。自社が掲げる目的の明確化や、リソースに関するネックを解消できるのも特徴です。

オープンイノベーションプラットフォームで実現できること

オープンイノベーションプラットフォームには、以下が実現できる機能が備わっています。

  • 法人マッチング
  • 事業化のサポート
  • コンセプトの設計

イノベーションに関する自社の課題と照らし合わせて、導入を検討してください。

法人マッチング

法人マッチングを容易にするのが、オープンイノベーションプラットフォームの特徴です。新たなイノベーション創造を目的とする企業と、その企業と共創する企業を以下の機能でつなぎます。

  1. データベースによるパートナー候補の検索
  2. サービス利用者同士によるメッセージの送受信
  3. Webページへの共創プログラム掲載
  4. 共創企業の推薦、選定
  5. リアルタイムで開催されているプログラム検索

事業化のサポート

共創する企業の決定後に、事業化をサポートするプラットフォームもあります。事業開始における仮説の検証や、意思決定権を持つ役職を対象としたプレゼンのサポートが可能です。

共創企業とのマッチングだけではなく、その後の事業化を実現するまでの段階まで、徹底したサポートを受けられます。

コンセプトの設計

オープンイノベーションプラットフォームは、はじめて他社と共創する企業に向けて、適切なコンセプトを設計できます。イノベーションに関するプログラム策定をサポートしてくれるため、はじめての挑戦でも安心です。

コンセプト設計に関する主なサポート内容は、以下を参考にしてください。

  1. コンセプト設計支援(コンサルタントが実施)
  2. プログラム作成に必要なコンテンツの提供
  3. アイデアの抽出
  4. リソース選定
  5. 要件定義

オープンイノベーションプラットフォームの活用ポイント

オープンイノベーションプラットフォームを効果的に活用するには、イノベーションを実施する目的を明確にする必要があります。また、自社のリソースを掲示することも大切です。

目的の明確化

オープンイノベーションは自社だけでなく、共創企業にもメリットがなければ成り立ちません。そのため、双方が掲げている目的を明確化することが必要不可欠です。

自社の目的を明確にしていないと、共創企業の選択を誤ってしまう場合があります。

リソースの掲示

オープンイノベーションは、他社がもつノウハウを自社に取り入れる目的で実施します。より確実なマッチングを実現するには、自社のリソースを具体化し、掲示しなければなりません。

ただし、リソースを含めた情報を必要以上に掲示することは、損害につながるリスクもあるため注意が必要です。

オープンイノベーションプラットフォーム利用開始までの流れ

オープンイノベーションプラットフォームは、以下4つのステップで利用されるのが一般的です。

  1. 準備
  2. エントリー
  3. 選考
  4. 事業化

準備

まずは、プラットフォームの利用に必要な自社の情報を登録してください。プログラムを提供する企業の場合は、この段階でプログラムを設計します。

エントリー

準備が完了したら、検索機能を利用して自社にマッチする共創企業を見つけます。候補が見つかったら、エントリーしてください。

共創企業の場合は、準備を終えた段階でプログラムを公開します。またパートナーの検索は、共創企業が実施することも可能です。

選考

掲示されたプログラムに集まったエントリーを、共創企業が選考するフェーズです。参加が受理されることで、事業化に向けた段階に進んでいきます。

事業化

プログラムの実証実験などを通じ、事業化に向けてブラッシュアップを進めます。事業化が決定する段階までが、プラットフォームが果たす主な役割です。

オープンイノベーションプラットフォーム導入のメリット

オープンイノベーションプラットフォームには、公開されていないプログラムに参加できるというメリットがあります。また、リソースの再利用やパートナー探しの効率化を実現できるのもメリットです。

非公開プログラムへの参加

オープンイノベーションプラットフォームでは、一般公開されていない非公開プログラムを発見できます。一般公開されているプログラムでは、自社にマッチングするものが発見できないかもしれません。

プラットフォームを活用することで、通常は見られない独自プログラムを発見できます。そのため、より自社にマッチした共創企業を探し出すことが可能です。

またプログラムを提供する企業にとっても、自社のプログラムにマッチした企業のみを選定できるメリットがあります。非公開プログラムは、参加企業と共創企業の双方にメリットがある機能です。

リソースの再利用

他社にアイデア創出を求めるオープンイノベーションは、自社の潜在的なリソースを発掘する機会になります。プラットフォームを活用することで、リソースをより確実に発見できます。

これまで培ってきた経験や技術を、他社のノウハウで改革するオープンイノベーション。自社に埋もれていたリソースの発見により、他社の知恵も活かした新たな事業を生み出すことも可能です。

オープンイノベーションプラットフォームでリソースを再発掘し、自社の新たな可能性を見出してください。

パートナー探しの効率化

オープンイノベーションプラットフォームの導入により、短期間でパートナーとマッチングすることが可能です。特に新たな事業を開始する場合などは、パートナー探しに膨大な時間がかかってしまいます。ネット検索を中心とした情報収集のみでは、理想とするパートナーに辿り着けないのも事実です。

より短期間でパートナーを見つけるために、プラットフォーム内の検索機能が役立ちます。他社の技術やアイデアなどを効果的に見つけ出せるため、マッチングまでの時間を節約できます。

まとめ

共創企業の発見からマッチングまで、より効率的に実施できるのがオープンイノベーションプラットフォームです。一般公開されていないプログラムを発見できるため、自社のニーズにより近い共創企業を発見できます。

新規事業のスタートやコンセプト設計など、自社だけで補えない部分をサポートできるのもプラットフォームの魅力です。プラットフォームの効果的な活用のために、目的の明確化やリソースの掲示を実施しておいてください。

自社のアイデア、リソースだけで実現できない事業の革新や創造を可能にするオープンイノベーション。より確実かつ効率的な実現に大きく貢献する、オープンイノベーションプラットフォームの導入を検討してください。

一覧に戻る

関連コラム