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デジタルとは
デジタルといえばコンピュータやデータなどの新しい技術を使ったモノ、アナログといえば手書きやファイル管理などの昔ながらのモノといったイメージで使われるケースが多くあります。しかし、本来はアナログは流動的な情報をそのままの状態、デジタルは段階的に情報を区切った状態で活用することが一般的です。
デジタルとは
デジタルとは、指を使って数を数えることが由来であり、バラバラの数を意味するようになりました。デジタルの反対語であるアナログはギリシャ語では比例を意味しており、英語では比喩や類似を意味することからアナログといわれています。つまり、デジタルがバラバラでアナログは関連性があるというように意味合いが異なるのです。
近年、アナログで処理していたデータをデジタルに変換する動きが一般的です。この動きのことをIoT(Internet of Things、モノのインターネット)とよばれています。
アナログとの違い
近年よく利用されるデジタル化といった言葉は、テクノロジーの進化を意味することが一般的です。つまり、デジタル化は新しい、進化しているといった意味合いでアナログは古いことを現す比喩になっています。
DX(Digital Transformation、デジタルトランスフォーメーション)をはじめとしてデジタル技術を使うとデジタル、人の手で作業をすることをアナログと呼ぶケースもあります。例えば、Excelで入力する作業はアナログ、MAやSFAなどを活用する方法はデジタルと呼ぶことが一般的です。
デジタルを伝達する方法
デジタルデータはパソコンやスマートフォン、タブレットなどのコンピュータで伝達されます。コンピュータはデジタルデータを、2進法を活用することによって電子化します。デジタルデータの主な例がチャットやメールなどです。アナログデータはモノそのものを伝達する必要があり、宅配分や郵便が主な例として挙げられます。
デジタルの特徴
デジタルの特徴として、次の4点が挙げられます。
- 保存しやすい
- 処理速度が早い
- 組み合わせをしやすい
- 正確性が高い
保存しやすい
デジタルはデータ保存がしやすい点が大きな特徴です。デジタルは記号や数値が明確であることから、画像やテキストなどを複製して保存しやすい特徴があります。さらに、パソコンで保存したデータをスマートフォンで確認するなど共有しやすい点も大きなメリットです。
デジタルを活用することによって社内全体で顧客一人ひとりのデータを確認することで、顧客満足度を高めやすくなります。さらに、部署間で情報の伝達をする手間が減るため、業務効率化にもつながるのです。
処理速度が早い
データをデジタル化することにより、ネットワークを活用して即座に送信できます。デジタル化していないと書類を作成して郵便で送ったり実際に持って行ったりすることが必要であるため、業務効率化につながるのです。
さらに、紙で管理をしていたモノをデジタル化することでスムーズに共有したり編集したりするなど、デジタル化することでさまざまな分野において処理速度が早くなります。
組み合わせをしやすい
デジタルを使った仕組みは、プログラムを書き換えることで組み合わせをしたり変更をしたり容易にできます。しかし、人の手で作った仕事の仕組みは、変更するためには時間や手間がかかることが一般的です。
正確性が高い
デジタルは正確性がありエラーが少ないといった特徴があります。デジタルデータは一定の希望や数値で明記しているため指している内容が明確です。例えば、デジタルを使った温度計は20.1度や20.2度といった0.1度の違いでもはっきりと表示できます。
さらに、デジタルは何度複製しても元のデータが劣化することはなく、新しい情報に編集するための手間やコストがかかりません。さらに、アナログで管理すると、ヒューマンエラーが起きる可能性がありますがデジタルであればその心配がありません。そのため、アナログで管理しているデータと比べてデジタルで管理しているデータは正確性が高いといえます。
デジタル化の種類
デジタル化には、次の2種類があります。
- デジタイゼーション
- デジタライゼション
デジタイゼーション
デジタイゼーションとは、紙で管理していた書類をExcelで管理するなどデジタル技術を導入することで業務効率化やコストの削減などをすることです。
デジタイゼーションでは、これまでアナログで行ってきた業務にITを導入し、部分的にデジタル化をおこなうだけなので、守りのデジタル化といわれることもあります。次に挙げるデジタライゼーション(攻めのデジタル化)をするための前段階とも位置付けられています。
デジタライゼション
デジタライゼーションとは、デジタル技術を活用して既存の製品やサービスなどに付加価値を高めることです。これまで、アナログで利用されていたモノにデジタル技術を加えることによって、これまでとは違った利便性を生み出します。さらに、デジタル化することで業務効率化をする動きをデジタライゼーションとよぶこともあります。
デジタライゼーションは、DX(Digital Transformation、デジタルトランスフォーメーション)を進めるための1つ前のプロセスです。DXに取り組むためにはデジタライゼーションを進めることが必要です。
デジタル化するうえで次の注意点が挙げられます。
- 細かいニュアンスを伝えにくい
- 秘匿性が低い点に注意する
- 導入にコストがかかる
- 継続して改善する
細かいニュアンスを伝えにくい
デジタルは細かいニュアンスを伝えにくい特徴があります。アナログであれば筆跡や影など、デジタルでは現せないようなニュアンス表現が可能です。そのため、アナログで保存しているデータをデジタルで再現することは容易ではありません。逆にデジタルのデータでは情報が足りないことからアナログに再現しにくい特徴があるのです。
秘匿性が低い点に注意する
アナログデータの特徴の1つとして、明確な記号や数値がないため複製を簡単にできないため秘匿性が高くなることが挙げられます。逆にデジタルデータは複製をしやすいことから、秘匿性が低い点にに注意が必要です。複製のしやすさはメリットですが、注意点もあります。
デジタル化をすることで、アナログを活用していたときより以上にセキュリティ対策が重要です。さらに、従業員のITリテラシーやセキュリティリテラシーも求められます。
導入にコストがかかる
デジタル化を導入するためには、初期費用が高額になる可能性があります。ツールやシステム以外にも、知識のある人材も必要です。ほかにも、従業員が理解するまで研修や説明会が必要になるため、デジタル化を導入するためにはさまざまな面においてコストがかかります。
継続して改善する
デジタル化は導入してすぐに結果が出るわけではありません。運用を始めた後継続的に効果測定をすることが重要です。効果測定をすることで、ツールを導入した効果がどれくらいあるのか把握できます。もし、問題点があればその都度改善をすることでブラッシュアップを続けることが、業務効率化や生産性の向上などにつながります。
まとめ
デジタルは新しい技術、アナログは古い技術といわれる場合がありますが実際は異なります。デジタルは継続しているデータを段階的に切り取ったモノで、アナログは視界に入る量で表現したモノです。デジタルとアナログでは、伝達方法や複製のしやすさなどそれぞれ特徴が異なります。
アナログは複製がむずかしく、物理的に移動しなければ伝達できません。しかし、デジタルであればコンピュータを使ってスムーズな伝達が可能です。しかし、デジタルはアナログのように感覚的な伝達は難しく、複製しやすいことから秘匿性が低くなりやすい点にも注意が必要です。デジタルとアナログの違いを把握することが、デジタル社会を進めるためには重要になります。