2023.02.02

ビッグデータとは

ビッグデータとは、Volume(データの量)やVariety(データの多種多様性)、Velocity(データのリアルタイム性)といった3つの要素を含んでおり、リアルタイムに膨大かつさまざまな種類のデータを扱うことをいいます。インターネットやスマートフォンの導入が進み、新型コロナウイルスの影響もありECサイトやWebで商品を購入するケースが増えています。Webでの活用において顧客一人ひとりの行動履歴や購入履歴など、さまざまなデータを累積し分析することでより具体的な情報を得られます。

ビッグデータとは

ビッグデータにはさまざまな活用方法があります。例えば、顧客の行動履歴や購入履歴、問い合わせ内容などから顧客の予測分析をしたり、膨大なデータを分析して企業の意思決定に利用するデータドリブンの需要が高まったりするなどさまざまな例が挙げられます。

総務省では、ビッグデータをビジネスに必要な知見を導出するためのデータとしており、ビジネスにおける付加価値を提供したり、ビジネスや社会において課題解決につなげたりするなどさまざまな目的があります。

ビッグデータとは何か。これについては、ビッグデータを「事業に役立つ知見を導出するためのデータ」とし、ビッグデータビジネスについて、「ビッグデータを用いて社会・経済の問題解決や、業務の付加価値向上を行う、あるいは支援する事業」と目的的に定義している例がある。
引用:ビッグデータとは何か(総務省)

ビッグデータの構成要素

ビッグデータは次の要素によって構成されています。

  1. Volume(データの量)
  2. Variety(データの多種多様性)
  3. Velocity(データのリアルタイム性)

Volume(データの量)

ビッグデータのビッグとは扱うデータ量が多いことであり、構造化されていないデータや密度は低いデータなどさまざまな状態のデータを扱えることが特徴です。インターネットやスマートフォンが普及したことにより、Webサービスを活用する人が増えています。そのため、さまざまなデータ入手が可能になりました。

ビッグデータを扱うそもそもの理由が膨大なデータを活用して何かを生み出すことです。

Variety(データの多種多様性)

ビッグデータは構造化されていないデータであるメールやテキスト、動画など普段から利用されているデータを扱えます。従来のシステムであれば構造化されていないデータを扱うためには手間が必要だったため、ビッグデータを活用することによって業務効率化されるケースが少なくありません。

Velocity(データのリアルタイム性)

データは常に変化するため、リアルタイム性が重要です。そのため、ビッグデータにはデータを更新する頻度の高さが求められます。Web上の情報は常に変化するため、対応できるようなシステムを活用することが重要です。

ビッグデータ活用のメリット

ビッグデータを活用することで次のメリットが挙げられます。

  1. データの可視化
  2. 精度の高い予測分析
  3. 新しいビジネスの創出
  4. 幅広い視野の有益なデータを獲得
  5. データを活用した意思決定
  6. 質の高いサービスの提供

精度の高い予測分析

ビッグデータは膨大な情報を収集し蓄積してデータベースを作ります。頻繁にデータを更新することからリアルタイムの状況を把握しやすい点が特徴です。膨大な情報を分析することにより、顧客のニーズや商品コードの傾向について精度の高い予測分析ができます。

新しいビジネスの創出

ビッグデータを分析することによって顧客のニーズや市場の動向を把握しやすくなります。ビッグデータを活用することによって自社の強みや弱みを把握し、競合他社のデータを把握することから競合他社に対する強みを理解できます。新しいビジネスをするうえで十分な市場調査が必要であることから、ビッグデータを効率的に活用できるのです。

幅広い視野の有益なデータを獲得

ビッグデータはExcelをはじめとした構造化したデータ以外に、Office文章、画像、動画、音声、SNSの投稿文など非構造化したデータに関しても蓄積や分析が可能です。そのため、幅広い視野において企業にとって有益なデータを獲得できます。

データを活用した意思決定

ビッグデータを活用することで、さまざまなデータを累積、分析することで課題解決につながる必要な情報を引き出せます。必要な情報を基に客観的にビジネスにおける意思決定ができるのです。データドリブンとよばれるデータを活用した意思決定につなげる方法は近年需要が高まっているのです。

データを活用することによって、客観的な根拠をベースに施策を設定できるため周辺から共感が得やすい特徴があります。データを基準にすることから、効果測定がスムーズにできPDCAを回しやすくなります。このため、開発からマーケティングまでさまざまな分野においてデータドリブンが活用されているのです。

質の高いサービスの提供

ECサイトや販売サイトなどを使った顧客の購入履歴や行動履歴、問い合わせ内容など大量のデータを活用して顧客一人ひとりのニーズをつかみやすくなります。さらに、ビッグデータを活用することで社内システムを整備して業務効率化につなげることが可能です。データを活用して客観的に重要な判断ができるなどさまざまな角度から質の高いサービスにつながります。

ビッグデータ活用のためのデータ収集

的確な分析をするためにはただ多くのデータを集めたらよいというわけではありません。有益なデータを取捨選択することが重要です。そのためには、効率的にデータ収集を蓄積や分析できる基盤が必須です。

データの取捨選択

ビッグデータは構造データのほかにWeb上の画像や動画、テキスト、SNSの投稿文などさまざまな非構造データを収集できます。そのため、膨大なデータ収集が可能ですが、なかには不要なデータもあります。そのためデータの取捨選択が重要です。

データクレンジング

膨大なデータのなかから、活用する目的を達成できるデータ収集をするべきです。データクレンジングとよばれる重複したデータやエラーなどを整理して分析に適した形式に変換することが必要です。データベース上でデータを可視化するためには、必要な情報を分析しやすい形式にしておくことが重要です。

ビッグデータにおける課題

ビッグデータを活用する場合、次の課題が挙げられます。

  1. セキュリティ対策
  2. データ品質
  3. 人材不足

セキュリティ対策

ビッグデータの多くは個人情報や機密情報が含まれているためセキュリティ対策が重要です。個人情報が流出すると企業の信頼が落ちるだけでなく、経営が困難になる可能性もあります。ビッグデータに限らず個人情報や機密情報を扱う場合細心の注意が必要です。

データ品質

ビッグデータを分析する際に高いデータ品質を保つためには、基盤整備が必要です。膨大なデータのなかには不要なデータが多い場合もあり、すべてのデータを分析していたらリアルタイム性を失い、質が落ちます。そこで、必要なデータだけを分析できるように基盤設備が重要になります。

人材不足

ビッグデータを活用するためには、データをもとにして合理的な判断をするために意思決定者をサポートできるデータサイエンティストなど専門的な能力やスキルを持った人材が必要です。しかし、年々技術革新が進んでいる中で対応できる技術を持った人材を育てることは容易ではありません。少子高齢化が進む日本において、今後さらに採用活動が困難になることが予想されているのです。

まとめ

ビッグデータを累積し分析することによって、より精密な分析ができるようになります。インターネットやスマートフォンが普及したことにより、Webサービスを利用する人が増え顧客の行動履歴や購買履歴などさまざまなデータを収集できます。そこで、ビッグデータを扱えるシステムの需要が高まっているのです。ビッグデータはマーケティングに活かすほか、企業の弱みや強みを客観的に理解して、重要な意思決定に使われるなどさまざまな活用方法があります。

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