2023.01.16

3C分析とは

良い商品やサービスであれば売れる時代ではなく、近年では自社の強みや弱みを把握しさらに自社を取り巻く外部環境を把握したうえでマーケティング活動を進めることが重要です。マーケティング戦略を立案するときにさまざまなフレームワークがありますが、3C分析により自社の強みや弱み、顧客ニーズ、競合他社の動きなどを把握することができ、最終的に意思決定につなげやすくなります。

3C分析とは

3C分析とは、市場や顧客、自社、競合といった要素において分析をする方法でありマーケティング戦略に活用されています。マーケティング戦略を進めるうえで、自社の商品や技術、人材などの内部環境のほかに自社では変更できない外部環境があります。3Cでは外部環境として競合他社の動きや市場、顧客のニーズ、さらに内部環境として自社の強みや弱みについて分析をしていくのです。

3C分析の特徴

3C分析とは、自社と外的要因の関連性を分析するフレームワークです。一般的に次の3つの要素をもとに分析を進めます。

  1. Customer
  2. Competitor
  3. Company

ターゲットとなる顧客、また商品を展開する市場の状況や競合他社や商品、サービスの様子を分析します。ほかにも自社の商品や技術、ビジョンなどを把握しておいて市場でどのような強みがあるのかを理解するための分析をおこないます。

3C分析と4C分析の違い

4C分析は自社の特徴や顧客の視点にたち、顧客以外に自社や競合他社といった要素においてマーケティング分析をおこないます。顧客のニーズを把握した上で自社の特徴や商品、技術などを市場において対応できるどうかを分析し、商品やサービスを改良していくのが特徴です。

3C分析は、自社と競合他社における強みや弱みを把握して競合他社に勝つための方法を見出すのが特徴です。

>>4c分析とは

SWOT分析との違い

SWOTとは、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)といった4つの要素において自社を分析するフレームワークです。自社や自社をとりまく環境を理解することによって、効果的なマーケティング戦略を立案することができます。3C分析や4C分析などと組み合わせてさまざまな分析をすることが一般的です。

>>SWOT分析とは

3C分析の目的

マーケティングにおける3C分析は次の目的でおこないます。

  1. 自社の強みを把握
  2. 外部環境の把握
  3. KSFの把握

自社の強みを把握

3C分析において自社の強みを把握できます。自社の商品やサービス、ビジョンなど強みを把握することで競合他社に勝つための商品展開やマーケティング戦略の立案が可能です。

外部環境の把握

3Cにおいて外部環境とは、競合他社の動きや商品、サービス展開、顧客ニーズの変化、市場の動きを把握することです。インターネットやスマートフォンが普及している現在において、顧客は必要な情報を調べられることからニーズが常に変化します。競合他社も同じように分析していることから、競合他社の動きや商品開発などを把握することも重要です。

KSFの把握

3C分析をすることで自社や競合他社、市場の動きなどを分析することからKSF(Key Success Factor、成功要因)の把握をしやすくなります。KSFを明確にすることにより、事業の方向性がはっきりとするためマーケティング活動をスムーズにできるようになるのです。3C分析は分析結果を把握するだけでなく、マーケティング戦略を効果的に進めるための治験にすることが重要です。

3C分析で分析できる内容

3C分析では次の分析が可能です。

  1. 市場の分析
  2. 自社の分析
  3. 競合の分析

市場の分析

3C分析では市場や顧客の分析をおこないます。スマートフォンやインターネットが普及したことにより、顧客は必要な情報を必要な時に入手できます。そのため、顧客のニーズをつかみながらマーケティング活動を進めることが重要です。3C分析においては、顧客ニーズや購買意欲の変化、市場規模や今後の成長性などを把握することが可能です。

マーケティング活動において市場や顧客を分析する場合、マクロ分析とミクロ分析の両方で進めることが一般的です。政治や経済、社会、技術の変化といったマクロ分析はPEST分析とよばれるフレームワークが活用されます。ミクロ分析は競合他社が自社の事業にどのように影響するかを分析しますが、このとき3C分析が活用されるのが一般的です。このほかに、新規参入の脅威や交渉力などファイブフォース分析が用いられる場合もあります。

自社の分析

自社の分析においては、市場の分析や競合の分析結果と比較しながら自社を把握するのが目的です。自社の商品やサービス、販路、技術力、市場のシェア、経営資源、ブランドイメージなどさまざまな要素があり、KSFを導き出します。

競合の分析

競合他社の分析では、競合他社が展開している商品やサービス、市場のシェアだけでなく社員数や技術力、売り上げ高などを分析します。競合の分析を進めるうえでは結果と要因においてそれぞれ結果を出していきます。結果においては市場でのシェア、売り上げなど明確な数値が対象になります。原因は結果につながった背景について分析をすることが必要です。販促の方法や製造工程、サポートなどさまざまな側面において競合他社が取り組んでいることを把握するための分析となります。

3C分析におけるポイント

3C分析において次のポイントが挙げられます。

  1. 分析の順番が重要
  2. フレームワークの組み合わせ
  3. スピーディーさが重要

分析の順番が重要

3C分析では、顧客(市場)や競合、自社と分析をおこないますが順番が重要です。まず顧客(市場)を分析してから、競合他社や自社の強みについて分析をするのが一般的です。先に自社を分析すると、自社の状況を正確に判断できません。競合他社や顧客、市場の動きを把握したうえで自社と比較することにより自社を正確に分析することが可能です。このとき、ファイブフォース分析やPEST分析などさまざまな分析方法を活用しながらより具体的に自社の状況を把握できます。

フレームワークの組み合わせ

3C分析においてフレームワークの組み合わせが重要です。例えば外部環境による影響を分析するためには、PEST分析を活用することによりさらに詳しく分析が可能です。このほかにも、SWOT分析やVRIO分析、ファイブフォース分析などさまざまな分析を組み合わせることによりマーケティング戦略に活かせるような分析が可能です。

スピーディーさが重要

3C分析ではスピーディーさが重要です。顧客のニーズや市場の動きなどが常に変化するうえに、競合他社はそれらに合わせて新しい商品やサービスを展開します。このような状況において分析に時間をかけすぎると状況が変化している可能性があり、正確な分析が出来なくなる可能性があるのです。3C分析は正確であることも必要ですが、スピーディーさも求められます。

まとめ

3C分析とは顧客(市場)の動きや競合他社の動きを分析し、分析結果と自社を比較することで自社の強みや弱みを把握できるフレームワークです。近年ではインターネットやスマートフォンの普及により、顧客は必要な情報をいつでも調べられます。そのため、顧客のニーズを中心にマーケティングを進めるケースが増えています。そこで、3C分析を活用し顧客のニーズや市場の動き、競合他社の動きなどを把握しながら効率的にマーケティング戦略を立案することが一般的です。

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