- 事業開発
新規事業において狙い目の見つけ方
新規事業を成功させる1つの要因として、狙い目の市場で事業を運営することが挙げられます。技術が向上をし続け、社会の情勢もありユーザーのニーズは変化していきます。新規事業で成功するためには、市場やニーズの変化を理解しこれまでにないような事業を展開することが大切です。
そこで新規事業を立ち上げる前に、十分な市場調査をおこなう必要があります。しかし市場の流れは早いため、時間をかけすぎると市場が変わってしまうこともあるので注意が必要です。
新規事業の成功率は高くない
新規事業の成功率は、日経XTECHのアンケートによると決して高くありません。「うまくいくものは少ない」と応えている人は67.7%と新規事業の成功率は低いことがわかります。
画像出典:成功のカギは顧客ニーズにあり、既存商品をベースに新市場狙え(日経XTECH)
新規事業が成功している理由には、「顧客ニーズとの高い適合性」や「経営トップの意識・意欲が高い」などが挙げられています。
新規事業が変化する理由とは
新規事業でもっとも大切な顧客ニーズは常に変化していることから、新規事業も合わせていく必要があります。顧客のニーズが変化する要因として、技術の向上があげられます。
技術の向上
インターネットやスマートフォン、AIなど年々技術は進歩していきます。顧客も技術の向上に合わせて、より質の高い商品やサービスを求めます。
ユーザーニーズの変化
技術の向上やトレンドの流れ、社会情勢によってユーザーのニーズは常に変化します。市場の変化についていけず、苦戦している企業は少なくありません。これまで売れていた商品がいきなり売れなくなったり、新規参入した企業がヒット商品を展開したりと顧客のニーズをつかみにくい時代です。
これは顧客のニーズが多様化しており、インターネットの普及により誰でも情報を集めやすいことが要因となっています。
新規事業において狙い目の見つけ方とは?
新規事業において、狙い目の見つけ方には以下の4つの方法があります。
- 低資金でスタートできる事業
- 市場の変化から見つける
- テクノロジーとの関連性から見つける
- SNSで情報を得る
低資金でスタートできる事業
新規事業を立ち上げるとき、事業が成功するかわからないため低資金に抑えられる事業(リーンスタートアップ)を選ぶことが重要です。事業が成功して収益を得ることができれば、徐々に事業を大きくすることをおすすめします。
市場の変化から見つける
IT技術の発達、法規制、流行の変化など、市場の変化はビジネスチャンスです。まずは十分な市場調査をおこなうことにより、それぞれの市場の成長性、参入企業の数、顧客ニーズなどの情報を集めます。
そこで事業計画や開発計画を作り、シミュレーションをしてから新規事業を立ち上げていきます。市場調査をするためにはアンケート調査、インタビュー調査、データ解析、文献調査などさまざまな方法があります。
市場の変化はサイクルは短く、一連の流れをできるだけ短期間でおこなうことが大切です。
テクノロジーとの関連性から見つける
技術の発展が進む日本ですがインターネットやスマートフォン、AI関連の事業はすでに多くの企業が参入しています。そこでIoT(Internet of Things)やヘルステックなど、IT技術と他の健康や金融など、他の業態と融合させることが求められます。
またIoTとよばれるように、データの分析や遠隔操作などIT技術と物をつなげることによりさまざまな活用方法があります。
SNSで情報を得る
新規事業を立ち上げるには情報収集が必要です。新聞記事や書籍、WEBなどから情報を得ることもできますが、SNSで顧客のニーズをリアルタイムでつかむことも大切です。
SNSはすぐに情報が拡散されるため、人々が考えていることをつかみやすい特徴があります。
また個人だけでなく企業の公式SNSも多くあり、新商品や今後のサービス展開などの情報をつかむこともできます。
新規事業で成功するための狙い目とは
新規事業で成功するための狙い目は、以下の3点です。
- 競合の少ない事業
- ターゲットを狭く設定
- 消費者ニーズの高い事業
競合の少ない事業
競合の多い事業に、新規参入しても事業が成功する可能性は決して高いとはいえません。すでにそれぞれの企業に顧客が定着しており、この状況で新規顧客を得るのは容易ではありません。
また、消費者が少なすぎる市場は需要があっても十分な収益を得られない可能性があります。十分なシェアをとれて、競合の少ない事業を選ぶことが大切です。
ターゲットを狭く設定
ターゲットを狭く、ニッチに設定することで、ユーザーのニーズをつかみやすくなり効率的な事業を行うことができます。ターゲットの設定が広すぎると、商品開発や宣伝方法などが中途半端になり顧客満足度があがりません。
またターゲットを狭く設定することで、競合他社を減らすこともできます。
消費者ニーズの高い事業
新規事業に限らず、消費者ニーズが高い事業を選ぶことにより成功する確率が増えます。特に消費者が抱えている問題を解決することができれば、商品やサービスに価値が生まれます。
SNSや現在の顧客にアンケートを取ることで、顧客が抱えている課題を把握し自社で対応できることを判断することが大切です。
自治体ビジネス
自治体と地方創生に取り組むことにより地域が活性化します。地域を活性化させる手段はさまざまで就労支援、マーケティング支援などそれぞれの地方で課題にしていることを、解決するためのビジネスをおこないます。
地方の課題を解決することが新規事業につながり、さらに税金が優遇されたり都心よりもかかる費用が少なかったりと、コスト面で負担が小さいことも大きなメリットです。
想定外の逆境に強い新規事業
新型コロナウイルスを例とした、外部要因による想定外の逆境に強い事業を選ぶことで長期間事業を続けることができます。
逆境に強い事業にするためには
逆境の中でもユーザーのニーズに応えることにより、成功している事例は数多くあります。事業は人々が抱えている課題や問題を解決することにより、成功することが多くあります。そこで逆境の状況であっても、人々のニーズに応えることにより逆境に強い事業を展開することができます。
逆境をビジネスチャンスにした事例
新型コロナウイルスの影響を受けずに、逆境をビジネスチャンスにした事例をご紹介していきます。新型ウイルスコロナに限らず、外部要因による逆境をビジネスチャンスにする参考にしてください。
映像制作会社による地域のPRプロジェクト
北海道北見市にある映像制作会社では、コロナ禍で苦しむ企業を助けるために無償で動画を作成しました。この活動がメディアなどで取り上げられることで話題となり、映像制作の依頼が殺到しています。
会員制リゾートホテル
新型コロナウイルスの影響で、旅行業界は大打撃を受けホテル業界も軒並み売り上げが下がっています。しかし、会員制のリゾートホテルはホテルのオープンするために必要なコストを、会員権を売却することで早々と回収することがことができます。
また、年会費が入ることにより新型コロナウイルスなどの外部要因による逆境がある場合でも大きな影響を受けることはありません。
まとめ
新規事業は成功する確率は決して高くありません。しかし現在では、市場の変化が早く顧客のニーズも常に変動します。そのため十分な市長調査を行い、事業計画を立てることで新規事業を成功させる確率があがります。
新規事業の狙い目としては以下の点が挙げられます。
- 競合の少ない事業
- ターゲットを狭く設定
- 消費者ニーズの高い事業
ターゲットを狭くすることで消費者ニーズにあった、サービスや商品を提供することができます。また一部のターゲットにしぼってサービスを特化することにより、競合を減らすことができます。