2022.03.10

組織人事コンサルティングの仕事内容

組織人事コンサルティングは経営戦略と大きな関わりがあり、企業にとって重要なポジションをコンサルティングする仕事です。企業の今後の経営に大きく影響し、秘密事項を扱うことからコンプライアンスに対しての意識が求められます。

海外展開する企業が多く、多言語でのコミュニケーションも求められるなどさまざまな能力が求められる仕事です。

組織人事コンサルティングとは

組織人事コンサルティングは経営コンサルティングの一部であり、人事関連に特化した仕事です。経営コンサルティングは経営状態を把握し経営課題を解決していくのですが、組織人事コンサルティングはその中で企業の組織や人事に関連する課題解決に特化して業務をサポートしていきます。

組織人事コンサルティングの概要

組織や人事の関連業務として、人材育成、人事評価制、組織構造の変革、採用時の戦略などが挙げられます。これらの企業にとって重要な業務のコンサルティングをおこないます。

組織人事コンサルティングを経験することにより、経営戦略や財務など人事だけでなくさまざまな領域の業務を経験することになります。

組織人事コンサルティングの仕事内容

組織人事コンサルティングは、企業の組織や人事に関わる全ての業務に対してコンサルティングをします。そのため、さまざまな業務が発生するのですが、主な仕事内容としては以下のような内容が挙げられます。

  • 人事M&A コンサルティング
  • 人事BPR/ITコンサルティング
  • 人事制度コンサルティング
  • 人材育成コンサルティング

人事M&A コンサルティング

M&Aとは企業の統合や買収のことをいい、人事M&Aコンサルティングではそれに伴う人事関連の業務をコンサルティングします。M&Aをするにあたり、人事制度の統合や組織再編によるガバナンス体制の再構築や人材移管など、さまざまな分野のコンサルティングをする必要があります。

M&Aを検討し始めてから、M&Aを実施したあと経営が軌道に乗るまでサポートをするので1件の案件で長い時間をかけることになります。

株式や財務面、業務面などさまざまな分野において課題を解決する必要があり、それらの課題解決に導く重大な業務です。

人事BPR/ITコンサルティング

BPR(Business Process Re-engineering)とは業務改善のことをいい、人事BPR/ITコンサルティングでは人事関連の業務に対する業務改善やIT化を進めるうえでのサポートをおこないます。大手企業の場合は本社やそれぞれの視点、また各拠点において人事関連の業務内容が異なる場合があります。

そのため人事関連の業務が非効率であり、さらに可視化できていないことから企業全体の課題を理解できていない可能性もあります。そこで人事業務における業務を統一したり、IT化したりすることにより業務の効率化を進めることになります。

人事関連業務の業務改善やIT化の導入は人事関連の担当だけの問題ではなく、会社全体や全従業員にかかわることがあります。

人事制度コンサルティング

人事制度には等級制度や評価制度、報酬制度があります。従業員の業務内容や能力、職務上の成果などを判断することにより給与や賞与に直結していることから、人事制度の中核となるものです。

企業の方針に沿っていることはもちろんですが、 従業員とってもモチベーションに直結する内容でありコミュニケーションを十分に取りながら進めていく必要があります。人事担当者や経営者だけでなく、従業員全体が理解をしていないと従業員のモチベーションを落としてしまい逆効果となる場合があります。

リモートワークを導入する企業が増えていることから、人事制度を見直している企業が増えています。リモートワークをしている従業員に対しての評価や、働き方改革への対応など人材制度の再構築が必要となっており人事制度コンサルタントの需要が高まっています。

人材育成コンサルティング

人材を育成するサポートをおこなうのが人材育成コンサルティングです。階層や対象者に合わせた研修プログラムの提供や、 人材育成部門においての具体的な施策を試案するなどさまざまな業務があります。

組織人事コンサルティングに必要なスキル

組織人事コンサルティングは、企業の大切な情報を預かり運営に関わるような重大な任務を担うことになります。そのためまず仕事への責任感が求められます。さらには以下のようなスキルが必要です。

  • コミュニケーション能力
  • 問題発見力
  • ロジカルシンキング
  • 機密保持への高い意識
  • メンタルの強さ

コミュニケーション能力

組織人事コンサルタントはさまざまなレイヤーと、 円滑な人間関係を作ることが求められます。 人事制度には反対意見が多く出ることが予想されます。そのため従業員全体に理解をしてもらえるようなコミュニケーション能力は必須です。

さらにクライアントに最善な案を提案する場合でも、クライアントに理解してもらえるような説明が必要です。

問題発見力

それぞれの企業がそれぞれの問題を抱えています。また企業によって同じことをしていても成功する場合と問題になる場合があります。組織人事コンサルはまず企業の問題を発見する必要があります。

必ずしも企業が現在抱えている問題を把握しているとは限らず、クライアントとの会話の中で問題を発見する必要がある場合もあります。

ロジカルシンキング

クライアントの問題を発見したら、どうあるべきか目標を設定し目標に向けて組み立てていく必要があります。現在の状況から目標を達成するまでのプロセスをクライアントに納得してもらう必要があります。

また経営者だけが理解するのではなく、 会社全体に理解をしてもらうような思考力が必要です。特に人事においては全従業員に直接関わることであり、会社全体が同じ方向を向いて取り組む必要があります。

そのためにも全従業員が納得できるような提案にするためにロジカルシンキングが求められます。

機密保持への高い意識

経営人事コンサルは企業の機密情報に関わることが多くなります。 そのため仕事への責任感とともに機密保持の高い意識が求められます。機密情報の漏洩はクライアントが営業していけなくなることにつながります。

書類一つひとつの保管や会話の中で聞いた情報など、より一層を大切に扱う必要があります。

メンタルの強さ

企業全体の運営に関わる仕事であることから、大きなプレッシャーを感じることが多くなります。外では話せないような企業が抱えている問題を共有することもあり、精神的な強さを求められます。

組織人事コンサルは経営に直結する

組織人事コンサルは経営コンサルタントは中でも、 人事関連に特化している仕事です。そのため企業の経営に大きく関わることから、重大な任務を遂行する必要があります。

そのためコミュニケーション能力や、ロジカルシンキング、仕事への責任感などさまざまなスキルを必要とします。

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