- 営業戦略
顧客ロイヤリティを高める方法
顧客ロイヤリティとは、ユーザーが企業やブランド、商品、サービスなどに愛着を持ち信頼を持つことです。顧客ロイヤリティを高めることにより、ほかの自社製品を使ってもらったりSNSで拡散してもらったり企業にとって多くのメリットがあります。さらに、同じ商品であればユーザーが自社を優先することもあり、顧客ロイヤリティを高めるためにさまざまな施策をする企業が増えている状況です。
顧客ロイヤリティを高めることにより、競合他社に差別化でき収益性が高まります。さらに、リピート客が増え企業によって良い口コミの拡散を期待できることからさまざまな相乗効果が期待できます。
顧客ロイヤリティの重要性
顧客ロイヤリティは、企業の収益性が決まるといっても過言ではないくらい重要な視点です。顧客ロイヤリティを高めることによって、ユーザーごとのリピート率が上がり他の商品を購入することも期待できます。さらに、企業や商品に対して信頼感を持つことによりSNSで拡散してくれることをはじめ、相乗効果もあります。
顧客ロイヤリティが重要視される背景
顧客ロイヤリティが重要視されるのは、新規顧客よりも既存顧客との関係性をよくすることが、ビジネスにおいて利益向上が見込めるためです。長期でサービスを利用したり、継続的に商品を購入したりする顧客を創出することで安定した売り上げが計算でき収益の向上にもつながります。
顧客満足度だけでは十分でない
ビジネスを進めるにあたって顧客満足度が重要であることは間違いありません。しかし、サービスや商品に対して顧客満足度が高い場合においても、必ずしも顧客ロイヤリティが高いわけではありません。サービスや商品以外にも、接客態度や商品配送の早さ、問い合わせ対応など顧客ロイヤリティを高めるにはさまざまな要素があります。
そのため、サービスや商品に満足をしていてもほかの要素が要因となり他社に移ってしまう可能性は十分にあります。そのためビジネスを長く続けていくためには、サービスや商品以外の部分を含んでいる顧客ロイヤリティを高めることが重要です。ユーザーが企業やブランドに愛着を持つということは、サービスや商品を気に入るだけではありません。
顧客ロイヤリティの種類
顧客ロイヤリティには次の2種類が挙げられます。
- 行動ロイヤリティ
- 心理ロイヤリティ
この2つはどちらかが高まればもう片方が高まるわけではありません。それぞれに対して対策をすることが重要です。
行動ロイヤリティ
行動ロイヤリティとは、ユーザーが商品をリピート購入することを決断したり、関連商品を購入したりするなどのユーザー行動のことです。行動ロイヤリティを高めることができれば、SNSで拡散したり友人に商品を紹介したりするなど拡散につながる可能性が高くなります。
しかし、行動ロイヤリティが高くて心理ロイヤリティが低い場合は一時的なユーザーといった可能性があります。サービスや商品に満足していても、ブランドに対して愛着を持っているところまではいきません。行動ロイヤリティだけでなく、心理ロイヤリティが高まるような施策が必要です。
心理ロイヤリティ
心理ロイヤリティとは、ユーザーが企業やブランド、サービスや商品に対して愛着を持っていたり、信頼感を高めていたりすることをいいます。一度信頼を持ってもらうと、同じような新商品を発表した場合でもまず自社の商品を使ってもらえる可能性が高くなります。
心理ロイヤリティが高くて行動ロイヤリティが低い場合は、ブランドに愛着があるのに金銭面を始め買えない状況であることがほとんどです。
顧客ロイヤリティを下げる要因
顧客ロイヤリティを高めるためには、下げる要因を把握することが重要です。顧客ロイヤリティを下げる要因として次のような点が挙げられます。
- 問い合わせをスムーズにできない
- 対応が遅い
問い合わせをスムーズにできない
問い合わせをしたくても、何度も他の部署にまわされてたらいまわしにされ続けると顧客ロリヤリティは下がります。その都度説明をさせられると、ユーザーはストレスを感じることになります。さらに、スマートフォンから電話している場合をはじめ有料のコールセンターであれば料金が高くなり、ユーザーにとって苦痛でしかありません。
対応が遅い
ユーザーが問い合わせするときは、迅速な解決を求めている時です。問い合わせの内容にもよりますが、対応が遅いと顧客ロイヤリティを下げる要因になります。
顧客ロイヤリティを高める方法
顧客ロイヤリティを高めるには次の方法が挙げられます。
- ユーザーの要望を把握する
- KPIの設定
- ユーザーデータの管理と分析をする
- プロモーションの実施
- CX(顧客体験)を高める
- WEB広告の活用
ユーザーの要望を把握する
顧客ロイヤリティを高めるためには、ユーザーの要望を把握することが重要です。企業の立場で良いサービスと考えても、ユーザーが満足するとは限らず顧客ロイヤリティは上がりません。顧客ロイヤリティを高めるためには、ユーザーの要望や課題などを把握することが求められます。
そこで、必要なのがユーザーへの調査です。定量評価以外に定性評価をすることでさらに効率的に、ユーザーの要望を把握できます。
KPIの設定
顧客ロイヤリティを高めるためには、KPI(key performance indicator、重要業績評価指標)の設定が重要です。KPIを設定することにより、目標に対してどれだけの進捗があるかを把握できます。
ユーザーデータの管理と分析をする
ユーザーごとの商品の利用状況やこれまでの問い合わせなどデータを管理や分析することで、ユーザーが求めている内容を正確に把握することが可能です。さらに、効率的に分析ができると、ロイヤリティが高いユーザーと低いユーザーを明確にできます。顧客ロイヤリティの低いユーザーがどのような点で不満を持っているかがわかることにより、必要な対策を進められます。
プロモーションの実施
プロモーションを実施してその結果を分析することにより、企業の課題点を明確にすることが重要です。ユーザーが不満を持っているのはサービスや商品以外にも、接客態度や問い合わせ対応、郵送方法などさまざまな点が挙げられます。課題点を明確にして対策することが顧客ロイヤリティの向上につながります。
CX(顧客体験)を高める
CX(Customer eXperience、顧客体験)とは、ユーザーが商品を認知してから購入、アフターフォローまですべてのプロセスにおいての顧客体験のことです。顧客ロイヤリティを高める要因は、サービスや商品以外にもすべてのプロセスが関連しています。そのため、CXを高める施策と顧客ロイヤリティを高める施策には共通点が多くあり、CXを高めることは顧客ロイヤリティを高めることにつながります。
WEB広告の活用
商品を購入したりサービスを利用したりしているユーザーは、自社のWEBページを閲覧することが一般的です。そのため、リターゲティング広告を活用して広告を再配信できます。さらに、閲覧したページに応じて特定の商品を訴求することも可能です。
まとめ
顧客ロイヤリティとは、ユーザーが企業やブランド、サービスや商品を信頼、また愛着を持つことです。顧客ロイヤリティを高められると、同じ商品であれば自社の商品を選んでもらったり自社のほかの商品を選んでもらったりといったメリットがあります。
顧客ロイヤリティを高めるためには、ユーザーがどの部分で不満を持っているかを把握することが重要です。商品やサービス以外にも、郵送が遅いことや問い合わせをしたときの対応が悪い、アフターサービスが充実していないなどさまざまな点が挙げられます。ユーザーの不満や課題を把握し解決することにより、顧客ロイヤリティの向上につながります。