- 営業戦略
新規開拓営業の方法
営業にとって継続的に売上を立てるためには新規開拓が重要です。新規開拓にはさまざまな方法がありますが、効率よく進めていくのは容易ではありません。新規営業には従来のような飛び込み営業やテレアポのような自分から営業していく方法以外に、WEBサイトやインターネット広告など反響のあったお客に対して開拓をしていく方法があります。
新規開拓営業はその場しのぎと考える場合がありますが、同じことをしていては営業担当者として、また企業としても成長できません。定期的にPDCAを回すことによって効率的に営業活動ができるように改善され、成功率を高めることが可能です。
新規開拓の営業方法
フィールドセールス
フィールドセールスとは、顧客のところまで実際に行って課題をヒアリングし自社の商品やサービスを提案する営業の方法です。多くの日本の営業担当者がこのフィールドセールスをおこなっています。フィールドセールスの役割は、マーケティング部門があるかどうかで異なります。マーケティング部門がある場合は商談から成約まで、ない場合は見込み客の発掘や育成から担当することが必要です。
インサイドセールス
フィールドセールスの対義語となるのがインサイドセールスです。インサイドセールスにおいては顧客を訪問することなく、メールや電話、ZOOMなどの非対面でのコミュニケーションを活用した営業方法をいいます。
SNSの活用
SNSのユーザーが増えていることから新開拓においてもSNSを活用するケースが増えています。SNSにはプロフィールを公開できる機能があり、メッセージを送ることによってアポイントを取る方法です。多くの経営者がSNSを活用していることから、飛び込み営業やテレアポに比べて直接メッセージを交換できるチャンスがあります。
従来の営業方法ではなかなか会えないような人物に対しても、アプローチすることができるのがSNSの大きな魅力です。
オウンドメディアの活用
オウンドメディアとは自社で運用しているメディアであり、WEBページやSNS、ブログなどが挙げられます。オウンドメディアの特徴は企業の認知度を上げることによって、潜在的な顧客の獲得につながります。このほかにも、問い合わせをした顧客や過去に商品を購入した場合などに対して、収益につながるような施策を進めることが可能です。
飛び込み営業
アポイントをとらないで、直接相手企業先に営業をする方法です。いきなり、営業担当者が訪問するため相手にとってみたら不快感を持ち、話をできない可能性は十分にあります。しかし、話をできた場合は直接会うことで信頼を得やすくなったり、足を運んでくれたと感じる顧客もなかにはいます。
直接相手の表情を見ることで、顧客が抱えている課題をつかめる場合があり、提案内容を臨機応変に対応方法を変えることが可能です。
テレアポ
見込み客をリストアップし、電話で営業活動をする方法です。声のトーンや反応などで相手のニーズを理解できる場合があります。しかし、実際にはテレアポの成功率は高いとはいえず、決して効率的な新規開拓の営業方法とはいえません。
新規開拓営業を進めるプロセス
新規開拓営業は一般的に次のようなプロセスで進めます。
- ファーストアプローチ
- ヒアリング
- 解決策を提案
- 関係性を維持
ファーストアプローチ
新規開拓営業を始めるためには、まず商談の機会をもらうことが必要です。そのために、電話やメール、SNS、セミナー、飛び込み営業などさまざまな手段を使って企業や商品を認知してもらうことが重要です。
ヒアリング
顧客と会う機会を作ることができたら、まずヒアリングをすることを考えてください。顧客がどのような課題を抱えているのか、また課題に対してどのような対策をしているのかを把握することが重要です。さらに、現在抱えている課題に対していつごろまでにどのようにしたいのかを確認することも必要です。ヒアリングが出来た時点で一度自社に持ち帰ります。
解決策を提案
ヒアリングの内容に対して、自社の商品やサービスを活用した解決策を作り上げます。次の訪問時にヒアリングで聞いた課題に対して、自社の商品を使うことによってどのように解決できるのかさらにどのようなメリットがあるのかを伝えていきます。もし顧客が提案したいと先に延ばしにした場合は、次のアポイントメインをとることが重要です。ここで次につなげられなければ、相手の担当者がいい感触をもったとしても新規開拓営業に成功したとはいえません。
関係性を維持
次の面会の機会をもらいながら顧客との関係性を維持していき、最終的に購入してもらうためのさまざまな工夫が必要です。仮に一度で購入してもらったとしてもそこで終わりではなく、継続して商品を購入してもらえるような営業活動が求められます。
新規開拓営業を成功させるコツ
新規開拓営業を成功させるコツには次のような点が挙げられます。
- 顧客体験の向上を重要視する
- 相手にいい印象を与える
- PDCAを回し続ける
顧客体験の向上を重要視する
顧客体験(Customer Experience、カスタマーエクスペリエンス)とは、購入前から購入後のアフターフォローまで一連の体験を指します。リピーターになってもらうためには、顧客体験が高いことが1つの基準となります。そのため、顧客が購入においてすべてのプロセスで満足してもらえるような営業活動をすることが重要です。
相手にいい印象を与える
新規開拓営業をする場合、相手と初めてコミュニケーションをとることになります。そこで、相手にいい印象を与えることが重要です。例えば、話し方ひとつで相手に対する印象に大きく影響します。相手が聞き取りやすいトーンで丁寧に話すことが必要です。
さらに、営業をする時間や曜日などのタイミングを意識するなど顧客の立場に立つことが大切です。
PDCAを回し続ける
新規開拓営業といっても、1度失敗したらそれで終わりではありません。新規開拓営業は何度失敗を重ねても、より効率的に営業活動をできるようにやり方を見直し続けることが重要です。Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)を繰り返すことによって、営業担当者個人も組織としても成長していきます。
新規開拓営業は一度失敗したら、ほかの企業を営業すればいいと考えがちです。しかし、営業の方法が根本的に間違っていたら何社に営業をかけても結果は変わりません。新規開拓営業においても、過去のデータを分析し活用することで成功率を上げることが可能です。
まとめ
新規開拓営業は、従来飛び込みやテレアポを数多く進めることが必要とされていました。しかし、新規開拓営業は数打てば当たるわけでないため、対象となる顧客を絞り、営業担当者の負担を考え、効率的に進めることが重要です。そのためには、新規開拓営業においても効率的に進められるように継続的にPDCAを回すことによって、改善を重ねなければなりません。
近年ではさまざまな新規開拓営業方法があり、それぞれの企業や見込み客のニーズに合わせた方法で取り組むことが求められます。