- マーケティング
デジタルマーケティングの今後
インターネットやスマートフォンの普及、IT技術の向上によって人々はさまざまな情報を入手することができます。そのため、ユーザーの行動を把握してユーザーのニーズにあった商品やサービスの提供がより必要になっています。さらに、これらのデータを蓄積し分析することによってよりユーザーのニーズに合うような商品の開発や改善を続けられます。
近年ではAI技術の進化によりビッグデータを活かした需要予測が可能になりました。ほかにも動画配信プラットフォームを使ったマーケティングが進むなど、今後よりデジタルマーケティングの需要が高まることが見込まれます。
デジタルマーケティングの現在
インターネットやスマートフォンなどの需要が高まっていることから、デジタルマーケティングを活用するケースが増えています。デジタルマーケティングの市場規模は年々増え、WEBサイトやSNS、動画活動などさまざまな手法があります。
デジタルマーケティングの市場規模
2020年の日本国内におけるデジタルマーケティングの市場規模は次のようになっています。
2020年の国内デジタルマーケティング関連サービス市場は、前年比2.6%増の4,305億円となりました。2020年~2025年の年間平均成長率(CAGR:Compound Average Growth Rate)は7.2%、2025年の市場規模は6,102億円になる見込みです。
引用:国内デジタルマーケティング関連サービス市場予測を発表(IDC)
デジタルマーケティングの内容
デジタルマーケティングはWEBサイトやSNS、アプリや動画サービスなどさまざまなチャネルにおいて活用されています。ユーザーが商品やサービスの承認を認知して購入、さらにほかのユーザーに勧めるまでのユーザー行動を把握し、ユーザーのニーズをつかむことが求められます。
デジタルマーケティングが重要な理由
デジタルマーケティングが重要な理由には次の点が挙げられます。
- ユーザーの行動を把握できる
- ビッグデータに対応できる
- 市場の把握
- データを活用しやすい
ユーザーの行動を把握できる
従来のテレビCMや雑誌などの広告はリアルタイムで効果測定をすることがむずかしく、売り上げが上がったとしてもその理由までを突き詰めるのは容易ではありませんでした。しかし、デジタルマーケティングを活用する場合は、WEBページの閲覧数や、WEBページからの購入数などはっきりとしたデータをリアルタイムに集められます。
ビッグデータに対応できる
IT技術やインターネット、SNSSNSが発展したことにより、人々はさまざまな情報を得ることができるようになりました。2010年前後から日本でもビッグデータといった言葉が浸透し始め、PCをはじめとしたIT技術が高まったことからビッグデータを分析し活用できるようになりました。
さらに、AI技術が発展したことにより大量のデータであっても迅速に分析できます。AIデータが多ければ多いほど、正確に分析できることから需要予測が可能になります。
市場の把握
WEBの閲覧者やWEBから購入したユーザー、問い合わせの内容などデンタルマーケティングを使うことでユーザーのニーズをつかむことができます。さらに、競合他社に対するデータを入手できる可能性があることからこれまで以上に市場の把握をしやすくなります。トレンドやユーザーのニーズは外部環境の変化によっても大きく影響されることから、リアルタイムに市場の流れを掴むことが重要です。
データを活用しやすい
デジタルマーケティングはユーザーの購入までの行動をリアルタイムに明確にデータ化することが可能です。そのため、ユーザーごとのニーズを掴みやすい特徴があります。ユーザーのニーズを把握することによって、商品やサービスの開発や改善に活用できます。
デジタルマーケティングの今後
動画広告やAIの活用など広告運用手法はさまざまなものがあり、これまでほかの媒体で広告を出していた企業がインターネット広告にシフトされることが予想されます。
マーケティングの需要が高い理由として、インターネットやスマートフォンの普及率の向上が挙げられます。2021年のスマートフォン保有率は74.3%、モバイル端末をすべて合わせると83.9%と大半の人が保持しています。
画像出典:令和3年通信利用動向調査の結果(総務省)
さらに、2021年のインターネットの利用状況ですが、幅広い年代で利用されているのがわかります。
6歳〜69歳までにおいて80%を超えており、70歳〜79歳のほぼ半数の方がインターネットを利用しています。
画像出典:令和3年通信利用動向調査の結果(総務省)
このため、誰でも必要な時に必要な情報を入手することができるため、ユーザーごとにニーズの高い商品やサービスを提供することが重要になります。デジタルマーケティングは、WEBサイトのアクセス数や売り上げにつながった数などをリアルタイムで把握でき、変化するユーザーのニーズを掴みやすい点も大きなポイントです。
WEB広告市場が今後も拡大予想
2020年のネット広告市場は2兆1,290億円となり昨対比は107.4%となりました。2020年以降もWEB広告市場が拡大することが見込まれています。この流れの1つの要因がコロナ禍において、オンラインでの接点が急激に増加したことです。これまで店舗での接客がメインであったアパレル業界やスーパーにおいても、ECサイトをはじめとしたオンラインでの接点が重要になっています。
画像出典:インターネット広告市場に関する調査を実施2021年(矢野経済研究所)
さらにAIを導入することにより業務が効率化し、ユーザーごとにサービスをおこなうOne to Oneマーケティングを導入するケースが高まっています。
コロナ禍において、YouTubeやTikTokといった動画配信プラットフォームの需要が高まり動画広告の媒体が増えているのも1つの大きな特徴です。これまでテレビのCMを活用していた企業が、WEB上での動画広告にシフトするケースは決して少なくありません。多くのコンテンツを伝えることができる動画広告は今後さらに市場が成長することが見込まれます。
ユーザーとの接点の増加
これまでマーケティングといえばコマーシャルや雑誌広告など一方的にユーザーに紹介することが一般的でした。ユーザーの声を集めるためには、アンケートや商品説明会などに頼っていたのですが、デジタルマーケティングにおいてはさまざまな方法でユーザーとの接点を持つことができます。
例えば、WEBサイトやECサイトにチャット機能を追加したり、SNSのコメントを利用したりするなどリアルタイムなユーザーのニーズをつかみやすくなります。そのため、ユーザーの声を聞いて商品開発やマーケティングの展開などに活かすことができます。
AIの進化
AIの進化もデジタルマーケティングの需要が高まっていく大きな理由の1つです。AIの特徴を生かして、チャットボットを設置したりユーザーの行動履歴を分析することによって関連する商品を紹介したりするなどさまざまな活用方法があります。
AIはWEBサイトの閲覧や問い合わせ内容などビッグデータを分析することによって、今後のユーザー活動の予測ができます。そのため、今後のマーケティング活動においてAIの重要度が高まることが見込まれます。
まとめ
デジタルマーケティングとは、インターネットやSNSなどデジタル技術を使ってマーケティング活動することをいいます。インターネットやスマートフォンが普及したことにより、ユーザーは必要な情報を入手できます。そのため、ユーザーごとのニーズを掴まなければ効率的なマーケティング活動をすることができません。
デジタルマーケティングにおいてユーザー行動履歴を分析することによって、今後効率的なマーケティング活動につなげることができます。