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デジタルトランスフォーメーション(DX)を実施するメリット
デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、デジタル技術を活用して新たなビジネスモデルを作り出し、競争上の優位性を確保することです。DXを業務に導入することで、生産性の向上やコスト削減につながるため、大きな利益を得られます。
それだけでなく、消費者はより利便性の高い製品やサービスを求める傾向があるため、デジタル技術を活用することで新たなビジネスチャンスにつながる可能性も考えられます。
デジタルトランスフォーメーション(DX)とは
デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、デジタル技術を活用して顧客や社会のニーズをもとに製品やサービス内容を大きく変革すると同時に業務内容や組織そのものも変化させ、競走上の優位性を確立することです。
経済産業省のDXレポートによると、DXが進まなければ2025年以降、最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性があるといわれているため、多くの企業がDXを積極的に導入していくことが求められています。
たとえば、PayPayやLINEPayなどのコード決済もDXの1つといえます。コード決済を利用することでスマートフォンで支払いができるため利便性が高く、年々多くの利用者を獲得しています。
多くの企業がDXを事業に導入しているため自社もDXを事業に取り入れることで、商品やサービスの優位性を勝ち取りやすくなり、多くの収益向上が見込めます。加えて、DXを導入すれば業務時間短縮になるため、従業員の働き方改革にもつながります。
デジタルトランスフォーメーション(DX)を導入するメリット
デジタルトランスフォーメーション(DX)を導入するメリットとして、以下の6つが挙げられます。
- 業務の生産性が向上する
- コスト削減につながる
- 従業員の働き方改革につながる
- 新たなビジネスにつながる
- レガシーシステムを使い続けるリスクを回避できる
- 事業継続計画(BCP)の充実につながる
業務の生産性が向上する
デジタルトランスフォーメーション(DX)を導入することで、業務の生産性が向上することが期待できます。単純作業を自動化するツールを導入すれば、人がやるはずの業務を素早くこなしてくれるため、業務効率化につながります。
単純作業をパソコンに実施することで作業ミスを抑えられるので、さらなる業務効率化を進めやすくなります。ほかにも社内でチャットツールを導入すれば、離れた場所にいたとしても気軽に情報共有ができるので、業務を進めやすくなります。
DXを適宜導入しておくことで効率的に業務を進められて利益の増加につながるため、生産性を向上させたいならDXの導入が欠かせません。
コスト削減につながる
デジタルトランスフォーメーション(DX)を導入すれば業務効率化につながり、人件費を抑えられるため、コスト削減につながります。DXを実現するためには、必要なハードソフトウェアやサービス、運用するための費用など大きく費用がかかります。
ただ、大幅に業務効率化ができて生産性を向上させられたことに加え、人件費を中心としたさまざまな経費を削減できることを考えたら、DXを導入したほうがコスト削減につながります。
従業員の働き方改革につながる
デジタルトランスフォーメーション(DX)を導入することで業務効率化につながって単純作業は自動化できるため、残業する必要がなくなり従業員の働き方改革につながります。
まずは経費精算システムやプロジェクト管理ツールなど働き方が大きく変わるツールを導入して業務効率化に努めてください。従業員が働きやすい環境をつくることで生産性向上につながるため、労働時間を削減するためにもDXを導入する必要があります。
新たなビジネスにつながる
デジタルトランスフォーメーション(DX)の導入は業務効率化だけでなく、新たなビジネスモデルの構築もしやすくなります。たとえば、家庭教師のトライが映像での学習サービスを導入したことにより、コロナ禍でも安定して事業を継続できています。
ほかにも、以前まで自宅へDVDを届けるサービスを展開していたNetflixがDXを導入したことにより動画配信事業に方向展開し、現在では登録者2億人の世界中で愛用されているサービスになりました。
上記のようにDXの導入は新たなビジネスへつながる可能性があるため、幅広く事業を展開していきたいのであればDXを導入しておくべきです。
レガシーシステムを使い続けるリスクを回避できる
レガシーシステムから脱却することで、時代の流れに沿った事業を展開していけます。レガシーシステムとは過去の技術や仕組みによって構築されたシステムであり、経済産業省のDXレポートによると日本企業の8割が老朽システムを抱えていることが明らかになっています。
レガシーシステムを抱えたままだと最新の技術やプログラムに対応できないため、システム障害が発生しても対応できず膨大な被害を負ってしまう恐れがあります。
ほかにもレガシーシステムを使い続けることは対応できる人材の減少や業務効率の悪化などさまざまなデメリットがあります。レガシーシステムを脱却するためにも、DXの導入が欠かせないのです。
事業継続計画(BCP)の充実につながる
デジタルトランスフォーメーション(DX)を導入することは、事業継続計画(BCP)の継続につながります。
BCPとは、自然災害やシステム障害などの緊急事態における企業の事業継続計画のことで、危機的な状況に遭遇したときでも損害を最小限に抑え、重要な業務を継続して早期復旧することを目的にしています。
BCPを充実させることで、企業のリスクヘッジ対策や取引先との信頼性向上につながります。緊急事態が起きた際のリスクを分散させたいのであればDXを導入するべきです。
デジタルトランスフォーメーション(DX)を導入するために
ここでは、先ほど紹介したデジタルトランスフォーメーション(DX)のメリットを受けるために対応するべきこととして、以下の4つを紹介します。
- 結果が出るまでの時間
- 既存システムからの脱却
- セキュリティ対策の導入
- 組織全体の改革
結果が出るまでの時間
デジタルトランスフォーメーション(DX)を導入したとしても結果が出るまで数年単位の時間がかかるといわれています。
デジタル社会である現代において、DXを活用したビジネス戦略は必須になりつつありますが、DXは試行錯誤しながら推進していくことが大切です。DXに正解はないので自社の状況や予算を考えながら、失敗と成功を繰り返して進めていく必要があります。
既存システムからの脱却
デジタルトランスフォーメーション(DX)を導入するためには、既存システムからの脱却が欠かせません。もし、既存システムの利用時間が長かった場合、業務に対して依存度が高くDXの導入がスムーズに進まない可能性が考えられます。
場合によってはITに対する知見がある人材がいないと、既存システムから脱却できない場合も考えられるため、社内にITに詳しい知識をもっている人材を新たに雇うか、社外の人材に協力してもらう必要があります。
セキュリティ対策の導入
デジタルトランスフォーメーション(DX)を導入するうえで、セキュリティ対策は欠かせません。なぜなら、サイバー攻撃の手口は日々高度化しており侵入経路も多様化しているからです。
たとえば、リモートワークで使用される機会が多いオンラインWeb会議サービスのZoomを用いた Zoombombing(ビデオ爆撃)と呼ばれるサイバー攻撃が発生したり、Emotet(エモテット)といったウイルス感染を担う攻撃メールが発生したりと対処する必要がある脅威は日々増加しています。
複数のツールを組み合わせて運用する場合が多いDXでは、セキュリティ対策が欠かせない存在となっています。
組織全体の改革
デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためには、組織全体の改革をする必要があります。組織全体で改革を進めていくためには、従業員の理解を得ることが大切です。
DXを導入する綿密な計画を立てたうえでDXを進める必要性を説明して、理解を得なければいけません。もし、従業員の理解を得ないままDXを導入してしまったら従業員のモチベーション低下につながり推進しにくくなります。
DXを導入する際はDXを推進する必要性や長期的な活動が必要であることを従業員に示したうえで、現場の声を吸収する必要があります。
まとめ
デジタルトランスフォーメーション(DX)を導入することで業務効率化につながるだけでなく、新たなビジネスチャンスやレガシーシステムを使い続けるリスクの脱却など多くのメリットが得られます。
一方で、DXを導入すれば結果が出るまで数年単位の時間がかかったり、組織全体の改革が必要であったりとDXを導入するためにはさまざまな対応するべきことが存在します。メリットだけでなく、事前準備の点も考慮しながらDXの推進を進めてください。