2022.08.18

AIを使ったデジタルマーケティング

AI(人工知能)の技術は年々進化しており、近年では身近なものにも搭載されるようになりました。AIの需要が高まるにつれてマーケティングにおいてもAIの活用は必要不可欠です。

チャットやデジタル利用の接客など顧客対応をはじめ、さまざまな分野においてデジタルマーケティングにAIが導入されています。さらに、AIを使うことでより効率的なマーケティングをすることができ業務効率化にもつなげることができます。

デジタルマーケティングとAI

デジタルマーケティングには次のような理由でAI需要が高くなっています。

  1. パーソナライゼーションがむずかしくなっている
  2. 扱うデータ量が増えている
  3. ユーザーの満足度を上げる必要がある

パーソナライゼーションがむずかしくなっている

パーソナライゼーションとはユーザーに合わせて商品やサービスを提案していく手法です。ユーザーのWebサイトでの行動履歴や購買履歴、属性などをデータを分析してユーザー一人ひとりのニーズにあった商品やサービスを提案していきます。ユーザーにとってニーズのある商品やサービスを紹介してもらえることから、満足度が上がり定期的な購入や顧客単価の向上につながります。

しかし、パーソナライゼーションはデータが複雑化することにより年々難易度が上がっています。そのため、人の手で分析するのではなくAIを活用することによりパーソナライゼーションに対応させることが望まれます。AIは人口統計的なデータ以外にも、ユーザー一人ひとりの嗜好を把握できるので、ユーザーが求めていることを予測し提案することで顧客満足度を上げることにつながります。

扱うデータ量が増えている

さまざまな業務においてシステム化されたりDX(Digital Transformation、デジタルトランスフォーメーション)化が進むなど、業務のオンライン化が進んでいます。さらに、テレワークが浸透したことによりマーケティングで活用するべきデータ量も増加する一方です。

膨大なデータの分析を人の手でおこなっていては負担がかかりすぎるほか、適切な分析を得るのがむずかしくなります。そこで、AIを使って膨大なデータを分析することができるようになり、担当者の負担を減らすだけでなくより精密な分析ができるようになります。

ユーザーの満足度を上げる必要がある

以前のように良い商品であったり、安い商品であったりしたら売れるわけではありません。ユーザーごとのニーズにあった商品を提供することが大切です。そのためには、ユーザーの購買履歴や問い合わせの内容など豊富なデータをもとに、ユーザーが求めている行動を予測できるAIを活用できます。

チャットをはじめとしたAI技術を使いユーザーが求めている内容を提案することで、ユーザーの満足度を高めることが可能です。さらに、チャットでやり取りした内容は記録することによってさらに精密な分析をすることにつなげられます。

デジタルマーケティングにおいてAIの活用方法

デジタルマーケティングにおいてAIを次のように活用することができます。

  1. データ分析
  2. 広告運用
  3. ユーザーの行動パターンを予測

データ分析

ユーザーや市場の動向を理解することで戦略立案をするためにデータ分析をします。Webページのアクセス数やクリック数、購入履歴のほかにユーザーにアンケートを取るなどこれまでもさまざまなデータ分析がおこなわれてきました。

しかし、これらはすべて手作業でおこなっていては負担が大きくなりヒューマンエラーの原因になることもありました。そこで、AIを導入することによってデータの統合から分析までしてくれるサービスが増えています。

広告運用

デジタル媒体にて広告出向する機会が増えていることから、広告運用にAIを導入する需要が高まっています。例えば、リスティング広告は検索キーワードに連動することが特徴です。オークションに入札をするルールを設定しておいて、あとはルール通りにAIを使って自動的に運用することが一般的になっています。

手間を減らすだけでなく、広告効果の最適化効果もあります。広告配信やそのほかテストの結果をAIが分析することで、配信先や広告の設置位置などを最適化することができます。

ユーザーの行動パターンを予測

AIは現在ある大量のデータを分析することによって、今後どのような動きになるのかを予測することができます。例えば、これまでのユーザーの購買履歴やWebサイトの閲覧履歴などのデータから、今後ユーザーがどのようなニーズを持つのか予測することができます。

このため、膨大なデータを活かしてAIを使って効率的なマーケティングを進めることができます。

AIを使ったマーケティング事例

AIを使ったマーケティングには次のような例が挙げられます。

  1. One to Oneマーケティング
  2. デジタルを使った接客

One to Oneマーケティング

日立ソリューションはAIを活用した効率的なOne to Oneマーケティングを実施しました。マーケティングにおいて、ユーザーのニーズにあった商品を提案できるかがもっとも重要と考えていますが、ユーザーや商品が膨大に存在することから困難であると考えていました。そこで、導入したのがOne to Oneマーケティング、つまりユーザーごとに別々の対応をしていくということです。

ユーザーごとに人間が対応するのはむずかしいことから、AIを使いこれまでのデータを分析してユーザーごとに適切なアクションを進めています。

参考:Prowise Business Forum in TOKYO(日立ソリューションズ デジタルマーケティングソリューション)

デジタルを使った接客

アメリカのアウトドア用品を扱うThe North Faceは、オンラインショップでユーザーからの質問を分析して最適な服を提案することができます。どのような時に使うのか、どのような素材の服を探しているのかなど質問に答えることで的確な商品を提案してくれることから、ユーザーの顧客満足度を上げることに成功しています。

このようにECサイトであっても、実際に店舗で店員と話しているかのようなショッピングができるサービスが増えています。
参考:人工知能(AI)でマーケティングはこう変わる! ~成果を挙げている事例に学ぶ~(TIS INTEC Group)

まとめ

AIは膨大なデータを分析して、それらのデータをもとに今後の予測をすることができます。そのため、ユーザーの購買履歴やWebの閲覧履歴、アンケートなどから今後のユーザー予測ができ、効率的なマーケティングを進められます。さらに、デジタルやチャットを使った接客をすることでユーザーとの接点を増やして、ユーザーの満足度を高めることにもつながります。

このように、人の手だけではできなかったサービスをAIを使って提供することで、これまでになかったようなビジネススタイルの確立につなげることが可能です。

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