2022.08.18

デジタルマーケティング分析

近年商品やサービスを販売していくためには、ユーザーのニーズを掴むことが重要になっています。企業が考える良い商品やサービス、安い価格設定だけではユーザーのニーズを掴むことはできません。

そのため、ユーザーの行動分析をすることが重要ですが、ただデータを集めるだけではなく収益につなげたり、長期戦略に役立てたりすることが必須です。効率的にマーケティング業務を進めるために、デジタルマーケティング分析の需要が高まっています。

デジタルマーケティング分析とは

自社に関連するさまざまなデータを管理して運用することによって、企業にとって必要な情報を提供することをいいます。効率的なマーケティング分析をするためには、ただ収集したデータを運用するだけではなく最適化することが重要です。マーケティング分析を効率的に進めるためには、さまざまなテクニックや指標を使うことによってより高い成果を出すことができます。

現在ではさまざまなマーケティング方法があり、それぞれのマーケティング方法に特化したテクノロジーの開発も進んでいます。しかし、それぞれのテクノロジーは独立することが多いため、データがそれぞれバラバラに管理されている状況であるケースが少なくありません。

バラバラにデータ分析をすることは、本来のマーケティング分析とはいえません。マーケティングは企業全体をカバーしている必要があり、近年増え続けているすべてのチャネルの施策を把握することが必要であることからデジタルマーケティング分析は欠かせません。

デジタルマーケティング分析するために必要なこと

デジタルマーケティング分析するために必要なことは次の点が挙げられます。

  1. ターゲットの設定
  2. 指標の設定

ターゲットの設定

デジタルマーケティングにおいて分析するにあたり、ターゲットを設定することは重要です。さらに、ユーザーの行動や使っているコミュニケーション、チャネルを把握するなど、さまざまな手法でペルソナの特定が可能になります。

指標の設定

KPI(Key Performance Indicator、重要業績評価指標)やKGI(Key Goal Indicator、重要目標達成指標)といった明確な指標があることで正確な分析をすることができます。KGIは最終ゴールであり、KPIは最終的に目標を達成するための途中過程となります。

デジタルマーケティング分析の主な手法とは

キャンペーンや販売をおこなった時に、購入をしたユーザーや会員登録をしたユーザーなどのデータを分析することが必要です。デジタル化することによって多くのデータを基に分析が可能になります。

デジタルマーケティング分析には次のような手法が挙げられます。

  1. 機会分析
  2. 価格分析
  3. 顧客分析
  4. ブランド分析
  5. ノン・カスタマー分析

機会分析

機会分析とは外部の環境が自社にとって追い風になる要素があるかどうかの分析です。政治や経済、社会、技術といった4つの要素で外部環境分析ができるPEST分析や競合、新規参入者などの分析をする5forces分析を活用することができます。政治における法改正や景気の状況、トレンドの変化、技術力の向上によるコスト削減、競合の撤退など自社にとってメリットとなる機会はさまざまな種類が挙げられます。

価格分析

ユーザーがどのような商品にどれくらいの金額を支払うかを分析することは、市場での競争を勝ち抜くために重要な要素となります。自社のサービスが参入している市場において、ユーザーの価格に対する反応を分析することによってユーザーが求めている的確な価格がわかるようになります。

さらに、価格分析を進めるためにはデータマイニングやアルゴリズム、予測モデルの開発が必要になる場合もあります。

顧客分析

これまで顧客調査といえば、アンケート調査が一般的でした。しかし、対象となるモニターが限られてしまうのでサンプリングデータにしかならない傾向のあることがデメリットでした。そこで顧客分析にデジタル技術を導入することで、Webサイト内の行動分析やサイコグラフィック分析などさまざまな分析ができるようになりました。

顧客分析の目的は変わらないのですが、サンプリングデータからより多くのデータを集められるアクチュアルデータを得ることができます。

ブランド分析

企業や商品などのブランドが競合他社と比較した場合の強みにどれほどなっているかを分析します。ブランド分析を進めるためには、ユーザーが企業や商品、サービスなどに対してどのような価値を感じているかを分析していきます。ユーザーがブランドに対してどのような意識をもっているかを理解することは、戦略の方向性に影響がある可能性があります。

ユーザーの反応を確認するためにはSNSやブログなどさまざまな手法があります。

ノン・カスタマー分析

ノン・カスタマー分析とは現在顧客ではない人たちが、自社の商品やサービスに対してどのように感じているのかを理解するための分析です。どのような人が商品を購入していないのか、購入していない理由を特定することによりこれまで購入していない層を取り込む戦略を立てられる可能性があります。

インタビューやSNSなどで、現在顧客ではない人たちからフィードバックを得ることにより市場拡大につなげられる可能性があります。

デジタルマーケティングで分析できること

デジタルマーケティングで分析できることには主に次の4点が挙げられます。

  1. 現状把握
  2. 最適化
  3. ユーザー行動のリアルタイム分析
  4. 行動予測

現状把握

効率的なマーケティングを進めるためには自社においての現状把握をする必要があります。しかし、それぞれの部署でバラバラにデータを管理している状態では企業全体的な現状把握するのが容易ではありません。そこで、デジタル化することによってさまざまな部署の状況をタイムリーで把握しやすくなります。

最適化

近年広告の種類が増えており、もっとも効率的なものを選ぶことがより重要になっています。そこでどの広告においてもっとも効率が良いのか、デジタル化を進めることによってシミュレーションをしやすくなっています。

ユーザーの行動をリアルタイムで分析

デジタルマーケティングのメリットとして、WEBページの閲覧や離脱、購入などユーザーの行動をリアルタイムで分析できます。そのため、即座にデータを集めて課題があるプロセスに関しては改善をすることが可能です。ユーザーのニーズは常に変化するものであるため、商品やサービス、またWEBページの内容などユーザーのニーズに合った改善ができます。

行動予測

AI技術を活用することでユーザー行動を分析したデータをもとに行動予測することができます。そのため、より早くユーザーのニーズにあった商品開発やサービスの提供が可能になり、顧客満足度を上げることができます。人による作業では集めきれなかったビックデータをデジタル技術活用により、さらに精度の高い行動予測が可能です。

まとめ

効率的なマーケティングを進めるためには、現状把握から施策を導入したあとまで分析が重要です。特にデジタルマーケティングにおいてはユーザーのWEB訪問数やWEBページを見たあとの商品購入数などさまざまなデータをリアルタイムで確認できます。

そのため、それぞれのプロセスにおいて課題を把握して随時改善することが可能です。何度も施策を作り上げることから実行、効果測定を繰り返すことによって多くのユーザーのニーズを掴むことができ売上につながります。

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