- 営業戦略
売上アップの事例とは
企業を長く経営していくためには継続して売上を上げる必要があります。売上は顧客数×顧客単価でありどちらかを数値を向上すれば売上は上がります。顧客数は既存顧客数に新規顧客を追加した上で離反する顧客を引いた数です。離反とは過去に購入歴があり、その後購入していないことをいいます。
売上アップをするためには昨年までのそれぞれのデータと今年のデータを比較して、数字が上がっていない要素、落ちている要素の分析をして対応していく必要があります。
売上アップの方法とは
売上アップには次の方法が挙げられます。
- 新規顧客開拓する
- 既存客を維持する
- 紹介による集客をする
- 顧客単価を上げる
- 商品単価の見直す
- 離反数を減らす
新規顧客開拓する
開業したばかりであれば新規顧客開拓が営業においてのメインとなるのが一般的です。新規開拓といえば、いきなり訪問したりテレアポをすることが一般的でした。しかし、近年ではSNSやWEBサイト、ブログなどのWEB関連のツールを活用することができます。
WEB関連のツールはCMや雑誌などメディアに載せるよりも費用面で負担が少なく、掲載期限もありません。そのため、広告宣伝費をあまり確保できない企業でも効率的な宣伝をすることができます。
WEBサイトやSNSは自社からの情報を発信するだけでなく、他社と顧客とのやりとりを確認することができます。新規事業であってもWEBツールを活用することにより、市場の状況や顧客のニーズを把握することができます。あとは自社の強みを活かしながら顧客のニーズを満たした商品やサービスを開発して、WEBツールを使って情報を積極的に発信すれば効率的です。
BtoBの場合でも市場の動きや消費者のニーズをつかむことが重要です。消費者向けの商品やサービスを展開している企業に対して、課題を解決できるような営業をすることができます。そのため、初めて交渉する企業に対しても自社の強みを持つことができます。
既存客を維持する
せっかく新規顧客が集まっても既存客が納得して長く利用できるような商品やサービスでなければ顧客は離れてしまいます。商品やサービスの質を顧客の声を反映させながら定期的に高めることが求められます。そのためにも顧客の声を集めることが重要です。
ほかにも長く利用している人向けのセール情報やクーポンの配布など利用者にとってお得感があるサービスを提供することが大切です。
紹介による集客をする
商品やサービスに満足している既存客は紹介をしてくれる可能性があります。そこで紹介をより促すために紹介キャンペーンや割引サービスなどが効果的です。紹介者と紹介された新規ユーザーの両方にメリットがあるようなキャンペーンであることが重要です。
既存客が商品やサービスを理解してメリットを感じているからこそ、今後お得意さんになる顧客を紹介してくれる可能性が高いのが一般的です。そのため、紹介に対して充実したサービスをすることが必要です。
顧客単価を上げる
顧客の数を増やさなくても単価を上げることにより、売上アップにつながります。顧客単価を上げる方法は次の2種類あります。
- クロスセル
- アップセル
クロスセル
現在契約している商品やサービスに関連した商品を提案する方法です。ファーストフードで単品をオーダーしたときドリンクを提案してくるのはクロスセルの一例です。
アップセル
契約している商品やサービスよりも高い商品やサービスを提案する方法です。現在契約をしている1つ上のプランが現在キャンペーン中であることや、現在のプランがなくなる可能性があることを伝えるなどさまざまなアプローチがあります。
商品単価の見直す
同じ内容のサービスであれば顧客は安いほうを選びます。しかし、安く設定しすぎると儲けにつながらなくなり売れても意味がありません。売上が上がらないからといって、価格設定を高くしたら顧客が離れる可能性があります。
商品単価は将来的なことまで考えて設定することが重要です。
離反数を減らす
これまで購入歴のある顧客が、長期間にわたり購入しなくなることを離反といいます。顧客の都合であれば仕方がないのですが、問い合わせ対応が悪かった、価格が上がった、一定商品の入荷を辞めたなど離反した理由はさまざまな要素があります。
離反を減らすためには、顧客の声を集めて取り入れることが重要です。顧客の声はアンケート、SNS、ヒアリングなどさまざまな方法で集めることができます。顧客のニーズは常に変化をすることを頭に入れておく必要があります。
売上アップにつなげるためにするべきこと
売上アップにつなげるためには次のことをするべきです。
- 課題の確認
- 課題の分析
課題の確認
売上をアップするためには客数、客単価を上げる必要があります。客数を上げる方法も新規顧客を増やしたり、客単価を上げたりするなどさまざまな方法があります。そこで、どの項目が課題となっているか判断することが重要です。
例えば、仕入れ額が上がっているのに値段は長期間据え置きである、去年と比べて新規獲得数が減っているなど要因はさまざまな点が挙げられます。
課題の分析
課題が把握できたら課題の分析をしていきます。新規顧客が多いのにリピーターが少ない場合は、リピートを促すようや値引きやクーポンの提供、新規購入後の定期的なアフターフォローが重要です。納得して購入をしても、思っていた内容と違った場合があります。そのため、購入者の声を集めることが求められます。
売上アップの事例とは
売上アップには次のような事例が挙げられます。
- Amazon
- パルシステム
- 株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
- 株式会社シャトレーゼホールディングス
Amazon
Amazonでは利用者のサイト内での行動履歴をツールで分析し、商品を購入するとき関連商品の提案をおこなうことで購入回数が増え売上アップに成功しました。Amazonはこのようにクロスセルを導入しています。
パルシステム生活協同組合連合会
パルシステムの商品をWEB上で購入できるオンラインパルには、さまざまなメールでの施策が設定されています。注文の締め切りを知らせるメールやパスシステムに新規で登録したユーザーにオンラインパルの登録を促すなど、ユーザーの必要な情報をメールで提供しています。
さらに、お試しセットやSNSでの発信を強化することにより、オンラインパルの登録者が増え2020年の時点で57万6,961人となりました。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
セブンイレブンではこれまでの手軽に食べられる商品から、家族向けの商品を多く配置する方針に変更しています。手間をかけずに準備できる商品や家庭で手間がかかる揚げ物など、家事の負担を減らすことを大きな目的としています。
さらに、食べきりサイズの商品を充実させることから必要な分だけを購入できるようになり食品ロスの効果もあります。
株式会社シャトレーゼホールディングス
スイーツを販売しているシャトレーゼは、Twitterを主に使いファンを増やすことにより売上を伸ばしています。シャトレーゼの公式Twitterでシャトレーゼの商品を使ったレシピをTwitterで紹介し、フォロワーが同じようにまねをして投稿をするシステムを確立することで2022年の時点でフォロワーは53万人を超えています。
まとめ
売上アップをするためには顧客数もしくは客単価を上げる必要があります。顧客数には新規客と既存客、客単価には商品の価格と1人の顧客が1度に購入する合計金額といったそれぞれの要素があります。既存客が減ると売上が下がるため、継続して購入してもらう工夫が必要です。
このように、売上アップといってもさまざまな要素があるためどの要素に課題があるのか分析をして、対策をすることにより自社の強みに変えていく必要があります。