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めざましコラム 第65号 趣味がなければダメですか?~盛り上げたい商談に~
― 子供連れて出掛けるのに、 もう一回り大きくしたいと思ってね。
スライドドアを開け閉めしながら、 お客様が問い掛ける。子供… 参ったな… 苦手なんだよな…
― … ええーと …、 やはり一回り大きくということで、 スライドドアでお考えですか?
一瞬の間の後で、 言葉をつなぐ。
お客様はこちらに向けていた目線を、 スライドドアに戻してしまう。
― うん、 まぁ、 そうね…
夕方にはまた、 別のお客様。 荷室を覗き込んでいる。
― いかがでしょうか。 かなり広くて、 いろいろと載せられると好評なのです。
今度はこちらから声掛けをする。
― ん~、 これってゴルフバックは3つ積めるかな?
ゴ、 ゴルフ… 参ったな…
― … ええーと …、 カタログ上では4つ積めることになっています。
ただ、 ゴルフバックにも、 大きさなどもあるでしょうから、 ちょっと…
自信がないから、 余計な言葉も増える。
― ふ~ん、 そう。
お客様の言葉は減っていく。
コミュニケーションが難しい。
お客様との会話を盛り上げられない。
せっかく話してくれているのに、 良いきっかけをくれているのに。
チャンスを活かせず、 会話が途切れて、盛り下がる。
だって詳しくないですから。 子供の話、 ゴルフの話。
良くわからないから、 話を膨らますことなんてできません。
同じ趣味のお客様なら大丈夫。
サッカーならば盛り上がる。
ちょっと古い話でも、 最新の情報でも。
だけれど、 サッカー好きのお客様はひとにぎり。
多趣味でなければダメですか?
新聞雑誌、 テレビに映画、 いったいどこまで調べれば
お客様とのお話を盛り上げることができますか。
多趣味でなければダメですか?
お客様がくださった話を盛り上げるきっかけ達。
子供の話、 孫の話、 ゴルフの話、 釣りの話、 野球の話…
お客様の関心のある話だし、 しっかり乗っかり、 盛り上がりたい。
同じ趣味同士ならば、 心も打ち解けやすいはず。
盛り上げたいのは何のため?
子供の話をしたかった? ゴルフの話をしたかった?
子供の話もきっかけのひとつ。 ゴルフの話もきっかけのひとつ。
商談を進めるための、 大事な話の盛り上がり。
子供の話そのものではなく、 ゴルフの話そのものでもなく、
子供とどのように車を使うのか、 ゴルフには誰とどこまで出掛けるのか。
趣味を通じて、 どのように車を使うのか。
そのように話を盛り上げたかったはず。
趣味の話で、 車の話を。
趣味だけで盛り上げるのは大変。 それだけの知識が必要だから。
そこの話は相手の土俵。 自分が話さなくても大丈夫。
私たちは私たちの土俵の話をしよう。
その趣味でどんな風に車を使うのか、 聴いて話を盛り上げよう。
そのためのポイントひとつ。
復唱質問で、 話を展開していこう。
お客様からいただいたきっかけの話。
それをしっかり復唱し、 その言葉を使って質問しよう。
無理な転換や無視ではない、 自然な流れで車の使い方へ。
― お子さまとお出掛けなんですね。 いいですね。
どんなところへお出掛けなのですか?
― まあ、 お出掛けってよりも送り迎えなんだけどね。
野球のチームに入っていて、 練習やら試合やらでね。
― 野球をされているんですね。 すると荷物も積めた方が良いですね。
― ゴルフですか? 結構行かれるんですか?
何人くらいで行くことが多いのですか?
― まぁ、 月に2回くらいかな。部下を拾って2~3人で行くことが多いかな。
― そうですか。部下の方と行かれるんですね。
すると、やはり運転のし易さとかも大事ですよね。
どの辺りのゴルフ場へ行くことが多いのですか?
子供がまだいなければ、 子育ての大変さなどを話すことも難しい。
ゴルフをしていなければ、 スコアやスイングの話をすることも難しい。
だけれど、 車の使い方なら大丈夫。
どこへ行くのか、 誰と乗るのか、 どんな風に使いたいのか。
そんな話で盛り上げる。
車の使用シーンで盛り上がる。
多趣味でなくても大丈夫。
お客様の趣味の話で盛り上がる。
車の使い方で盛り上がる。
復唱質問で、 自然に会話を車の用途へ。
会話も商談も盛り上がる。
- UPDATE
- 2015.05.13
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