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めざましコラム 第55号 お客様が言いました PartⅡ
お客様が言いました。
―汚れたツナギでそのままお客様の車に乗るのはどうかと思います。
お客様が言いました。
―わざわざ工場の見える席に案内されました。
それなのに窓は汚れて曇り、工場は薄暗く整頓もされていません。
自分の車が安っぽく見えてきました。
だったら、見せなければ良いのにと思いました。
お客様が言いました。
―作業説明、報告の時には笑顔もなかった。目も合わなかった。
事務的で、取り敢えず早く終わらせようとしているように感じました。
当たり前が難しい。
身だしなみ、3S(整理・整頓・清掃)、接客マナー。
誰もが知ってる基本中の基本。
そうさ、
いつも汚いわけじゃない。綺麗なときもちゃんとある。
いつも悪いわけじゃない。良いときだってちゃんとある。
いつも出来てないんじゃない。出来るてときもちゃんとある。
でも、
あの日は時間がなかったから、ツナギを着替えられなかった・・・
あの時期は忙しかったから、掃除ができずに汚れていった・・・
あの頃は余裕がなかったから、笑顔を出せない日々が続いた・・・
たまたまなのです。タイミングが悪かっただけ。
そこまで手が回りませんでした。そこまで気が回りませんでした。
だけど、やるべきことはやっていますよ。
整備はきちんとしっかりやっていますよ。
点検はもれなくバッチリやっていますよ。
本当にしっかりバッチリやっていると言い切れますか?
本当にしっかりバッチリお客様に伝わっていますか?
お客様の立場で考えよう。
お客様には分からない。
しっかり整備されたかどうか。バッチリ点検されたかどうか。
お客様は全部を見て考える。
車を大事に扱っているから、工場内や工具が整頓されているから、
懇切丁寧な説明をしてくれるから…
きっとしっかりバッチリやってくれているに違いない。
やっぱり当たり前が難しい。
整備が大事、点検が大事。お客様にはできないことだから。
お客様には分からないことだから。
見えないところだからこそしっかりと。
それを丁寧に仕上げることこそ、我らの仕事。
だけど、残念。それだけが我らの仕事ではない。
お客様から見える一つひとつ、一挙手一投足全てが我らの仕事。
一つひとつの仕事を丁寧に。
直接お客様に接する、見えるところを丁寧に。
できることをひとつずつ徹底していこう。
一つひとつの仕事を丁寧に。
ツナギの汚れは小まめにチェック。
ピシッと着こなすことを第一に。
工場の整頓・清掃も揺るぎなく。
それぞれの身の回り、持ち回りから。
報告ひとつを笑顔から。
安全安心をお客様に届けけてこその我らの仕事。
何が難しいことだろう。整備技術を習得することに比べれば。
一台一台の状態に合わせたメンテナンスをすることに比べれば。
一つひとつの仕事を丁寧に。
お客様が言いました。
―清潔なツナギ姿に頼もしさを感じました。
シートのビニールカバーの気遣いには感激です。
―工場の床までがピカピカで、
自分の車までも磨き上げられているように感じました。
―分かりやすく、丁寧な報告で、
次回のメンテナンスアドバイスまでいただけました。
是非、次もお願いしたいと思いました。
一つひとつの仕事を丁寧に。
お客様はちゃんと見てくれています。
WRITER
- TAKASHI.Kマネージャー
- 大手都市銀行、ディズニー関連企業(小売業)を経て入社。ディズニー時代、店舗マネジメントの実務に携わり、店舗日販世界記録を樹立。現在の主な支援領域は組織開発コンサルティングであり、中でも、組織風土の改善コンサルティング、幹部向けマネジメントスキル研修等に定評がある。研修講師実施回数は年間80回を超える。
- UPDATE
- 2014.07.07
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