WORKS
密着型の支援を通じて、マーケティングを実践できる組織に進化
glafit株式会社
代表取締役CEO 鳴海 禎造氏
glafitは、マイクロモビリティと呼ばれる小型のパーソナルモビリティを製造・販売を手掛ける会社。2017年に電動バイクGFR-01をリリースし、販売台数や販売代理店を増やしていく中で、製品の認知度と販売台数を伸ばしていくために、2020年秋にマーケティングを重視した組織体制に変わっていこうと考えていた。
マーケティングで重要なのは、学問として学ぶことよりも業務の現場で実践できるようになること。そう考えた同社はコンサルティング導入を検討。リブ・コンサルティングの支援を通じて、現場の社員の意識と行動を変え、マーケティングを実践できる組織へと進化することに成功した。
<Company Profile>
glafit株式会社(HP) 2017年設立。
「移動を、タノシメ!」をスローガンに掲げ、電動モーター駆動のマイクロモビリティ(自転車型のGFR-02、キックボード型のLOM)の開発、製造、販売、アフターサービスを一貫して手掛ける。和歌山県発のベンチャー企業として、地場企業との協業や地域貢献にも力を入れている。
「移動を楽しむ」を掲げて新たな市場を創る
リブ・コンサルティング(以下リブ):会社設立の背景を教えてください。
鳴海 禎造 代表取締役CEO(以下CEO):glafitは、gladとfitを組み合わせた造語で、いろいろな人が移動を楽しみ、いろいろなシーンにフィットする移動体を生み出したいという思いを込めています。現在は当社の社名として使っていますが、もともとはブランド名として2012年に作ったものでした。
コンパクトに折りたたみ、持ち運びが可能
私が事業を始めたのは今から25年以上前のことで、自動車関連では、中古車販売からスタートし、新車販売、車の修理と整備、カスタマイズ、カスタマイズのパーツの製造と販売を手がけてきました。その過程で、将来の事業の方向性を考えたときに、トヨタやホンダのような日本を代表する自動車メーカーになりたいと思いました。最終的な目標として、つまらないと捉えられがちな移動を、楽しくする移動体を作り出したいと思ったのです。
その目標を実現するために、まずはブランド名を決めようと考え、glafitというブランドを作ることになりました。
リブ:glafit様が製造・販売しているプロダクトは、まさに移動が楽しくなる移動体ですよね。
鳴海CEO:はい。当社の製品は、自転車型のGFRシリーズが2機種と、キックボード型のLOMがあります。いずれも小型のパーソナルモビリティで、楽しみながら短距離移動の手段として使うことができます。
本来、移動は楽しいものです。歴史を振り返っても、多くの人が乗り物に乗って移動することに憧れてきました。テーマパークに行ってお金を支払い、長時間待つのも、乗り物に乗ることを楽しむためです。こういったことを踏まえて、当社は「移動エンターテイメント」を企業理念に掲げています。理想としては、通勤や通学がテーマパークのようになり、移動する楽しさによって生活が豊かになるモビリティを創出したいと思っています。
リブ:電動バイクを含むマイクロモビリティの市場は、昨今のモビリティ業界の変化の中で成長の可能性が大きい市場として注目されています。市場の今後についてどう見ていますか。
鳴海CEO:当社製品については、駐車場事情などが良くない都市部では車に代わる手段としてニーズが見込めます。車社会の地方においても、車や電車といった既存の移動体と組み合わせることによって、移動が楽になり、楽しくなります。そのようなニーズを踏まえると、市場の成長性は大きいと思いますし、実際、当社製品の代理店も全国で増えてきています。
また、マイクロモビリティ全体についても、市場は伸びていくと考えています。今後の日本は人口減少によってコンパクトシティ化が進みます。従来のような中距離移動のニーズがコンパクトシティ内の近距離移動のニーズに移っていくことで、マイクロモビリティが価値を発揮する機会は増えていくと思っています。
理論ではなく実践のためのアドバイスが必要だった
リブ:電動バイクの初号機(GFR-01)のリリースが2017年でした。その後、販売台数や代理店が増えていく過程で、2020年10月からリブ・コンサルティングが支援させていただくことになりました。コンサルティング導入に至った背景を教えてください。
鳴海CEO:マーケティングの提案はいくつかの会社から提案を受けていました。ただ、どの点を見れば信頼できるかわかりませんし、付き合いがなかった会社と一緒に取り組むつもりもありませんでした。その点、リブは当社の人事評価制度の構築で支援してもらった実績があります。信頼できる実績があったことと、我々としてデジタルマーケティングに取り組みたいと思っていたタイミングが合ったことが大きな理由です。
リブ:教科書的な理論ではなく、事業の現場で実践していくための支援が必要だったわけですね。
鳴海CEO:はい。その点はスポーツと似ていると感じます。体の動かし方を理論として理解することと、実際に体を動かすことは違います。マーケティングも、教科書で学ぶことと、マーケティングを営業や広報に反映させて動くこととは違います。そのようなことを考えているときに、タイミングよくリブさんに声をかけてもらったのです。
リブ:実際に導入してみて、どのように感じましたか。
鳴海CEO:まず、思っている以上にマーケティングの領域は広いと感じました。マーケティングというと、効果的な広告の出し方などプロモーションをイメージする人が多いと思いますが、実際にはもっと広義です。当時の当社を含めて、マーケティングを正しく理解している会社は少ないだろうと思いましたし、地方の場合、ほぼ全ての会社がマーケティングをきちんと理解して事業に生かせていないと思っています。
また、仮にマーケティングがどういうものかわかったとしても、次に「何をするか」「どうすれば良いのか」という課題にぶつかります。経営は学校の勉強ではありませんから、無限に時間をかけるわけにはいかず、失敗しながら学ぶのにも限界があります。
この課題を乗り越えるには、本当にマーケティングがわかっている人に具体的な支援をしてもらう必要があります。その点で、コンサルティング導入とリブさんへの依頼は当社にとって重要な意思決定になったと思っています。
現場メンバーとのマッチングが成功のカギ
リブ:支援内容についての評価をお聞かせください。
鳴海CEO:コンサルティング活用の目的は、時間を買う、知恵を買う、リソースを買うなど会社によってさまざまです。当社が重視したのは、確実性を買うことでした。学んだことを確実に業務に反映し、マーケティングの考え方を確実に社内に構築するという点で、リブさんの支援に大変価値を感じています。
また、他のコンサルティングファームとの違いとして、リブさんは本当に自分達と並走してくれると感じました。現場に入り込み、当社メンバーと一緒になって手足を動かしていただけますし、メンバー1人1人のレベルに合わせて支援を進めてくれていることがはっきりとわかりました。
リブ:現場への落とし込みに価値を感じていただけたということでしょうか
鳴海CEO:はい。そこは満点だと思っています。コンサルティング会社の支援方針として、計画を作るだけの会社もあれば実行まで支援するところもあります。現場への落とし込みに力を入れているところがリブさんの強みだと認識していますし、コンサルタントの方々の本気度を感じます。組織作りしていく上で必要な人材教育にもなったと思っています。
リブ:支援を通じて会社はどのように変わりましたか。
鳴海CEO:定量面での成果は上がっているわけですが、私が効果を感じているのは特に定性面で、社内メンバーに大きな変化があったと感じています。コンサルタントと一緒に走っていく中で、メンバーがとてもモチベートされました。結果、やる気が向上し、勉強意欲が出て、勉強の仕方がわかりました。確実にスイッチが入ったと感じていますし、コンサルティング導入の効果として、個人的にはそこが一番よかった点だと思っています。
リブ:最後に、コンサルティング導入を検討している企業に向けてひとことお願いします。
鳴海CEO:実はリブさんから提案をいただいたとき、当社は別のコンサルティング会社に声をかけ始めていました。コンサルティング会社によって支援の考え方や方針は異なりますので、自分たちが何を実現したいのか、そのためにどんな支援が必要なのかという点でコンサルティング会社の見極めは重要だと思います。
また、支援内容の説明を理解したとしても、支援のスタート時点では、その会社が本当に自分たちの力になるかどうかはわかりません。当社はマーケティングに重点を置いていましたが、提案を受けている時点では、リブさんのコンサルタントが知りたいことを確実に教えてくれるかどうかは始めてみないと当然わからず、信じるしかないわけです。その点では、リブさんの熱量は信じる価値があると感じました。
また、そこから先、「この人たちに教わりたい」と思うかどうかは、経営者とコンサルタントが合うかどうかより、現場のメンバーとコンサルタントが合いそうかどうかだと思います。メンバーがコンサルタントと一緒に走りたい、学びたいと思えるコンサルティング会社を選ぶことがコンサルティング導入で成果を生む重要なポイントだと思います。
リブ:ありがとうございました。
▼Facebookページ「カーディーラー経営コンサルティング」▼
「いいね!」ボタンからモビリティ業界特化型お役立ち情報をタイムラインでチェック!
- UPDATE
- 2021.06.11
ノウハウレポートダウンロード
経営戦略・ビジネスモデル構築から販売・人材教育まで幅広い情報を提供しています。