株式会社リブ・コンサルティング モビリティインダストリーグループ

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成果実績

戦略的紹介営業で、 顧客を増やし、 CSを高める

~ネッツトヨタ東九州株式会社~

ネッツトヨタ東九州様は、かつて顧客紹介による受注は決して多いといえる会社ではなかった。ところがここ数年、顧客紹介による受注が増え続けている。しかもその活動は、本部主導ではなく、店舗のスタッフが主体的に動き、ボトムアップでの会社一丸の活動になっているという。

今回は、会社として「紹介営業」の取り組みをどのように位置づけ、スタッフのスキルと意識を高めていったのかに焦点を当てていく。代表取締役副社長の藤原氏、専務取締役の渋谷氏、そして取り組みの中で飛躍的な成果を上げ、全社の取り組みを牽引したリーダーの一人、中央店営業スタッフの亀谷氏にお話を伺った。

リブ・コンサルティング(以下リブ):ネッツトヨタ東九州様では、2014年の9月から半年間、弊社の「紹介営業力強化プログラム」を導入いただきましたが、まずはこの「紹介営業」というテーマに取り組もうと思われた背景を教えていただけますか?

経営の基盤となる管理顧客数を増やす紹介営業

代表取締役副社長 藤原 光治氏

藤原副社長(以下敬称略):日本は少子高齢化の時代。大分県は全国平均にも増して早いスピードで人口減少が進んでいます。また、車の代替サイクルは年々延びていっています。それらを考慮すると、自社の顧客数を維持し、増やしていくという課題は、カーディーラーの経営において至上命題だと思っています。とはいえ、マスマーケティングなどもなかなか効果が見えにくくなってくる中、やはりお客様からの紹介をいかにいただくか…われわれが注力すべきはここではないだろうかと考えていました。
リブ・コンサルティングの社長が書かれた『バカ売れ紹介営業が面白いほどできる本』という書籍を目にする機会があったんです。正直最初は「ほんとかいな?」と半信半疑で読み始めたのですが、読み終わってなるほどな…と。もう少し詳しく知りたいと思い、渋谷専務に東京でのセミナーに参加してもらうことにしました。

渋谷専務取締役(以下敬称略):セミナーでは、紹介営業の具体的なポイントを伺い、関心がより高まりました。即効性がある取り組みだと思いましたし、何より、紹介営業はコストがかからない(笑)。帰社して、ぜひやってみたいと副社長にお願いしました。セミナーは5月だったのですが、それからすぐ検討をし、9月からプログラムを導入しました。

リブ:社内で取り組もうと考えられる企業様も多いと思うのですが、なぜ外部を導入しようと思ったのですか?

藤原:やはり、取り組む以上は成果を出したいですし、社員にもそのための最短コースを走らせてあげたいですよね。自社で試行錯誤をするのも良いですが、今まで取り組んだことのないテーマであれば、成功のポイントを見つけるまでに時間がかかってしまう。リブは業界にも詳しく、ノウハウもお持ちだし、他社の事例やお客様のことも良くご存じです。ですので、取り組みを進めるためのパートナーとしては最適ではないかと思い、お願いすることに決めました。

渋谷:落とし込みの仕方もポイントですよね。いくら必要性を説いても、経営者の口から伝えるだけでは、なかなか客観性がなく、スタッフも納得しきれない部分もあります。結果的に、行動が促進されません。その点、第三者から、世の中や業界、顧客のトレンドをお話しいただくと、その必要性が、スタッフの腑に落ちるところがあると思うのです。

リブ:プログラム導入前の状況について教えてください。

藤原:個人的には紹介を増やしたいという想いはあったのですが、正直受注台数の中の紹介比率も3~4%程度と高くない水準でした。その受注も一部の優秀営業スタッフが獲得しているだけで、スタッフ間のばらつきも非常に大きい状態でした。

渋谷:とはいえ、その頃は、紹介営業のテクニックも何も知らなかったので、本部としても「頑張って紹介を上げろよ」と声がけするくらいしかできていませんでした。本部が誰に対して、どうやるかを明確に指示できなければ、もちろん望んでいる成果を出すことは難しいですよね。

成果のポイントは営業スタッフの心理ハードルと、具体的な紹介ノウハウの習得

専務取締役 渋谷 久志氏

リブ:取り組みの成果はいかがでしたか?

藤原:取り組みをしたことで、顧客紹介は格段に増えました。紹介による受注も増えましたが、それ以前に、お客様からの紹介獲得の件数が大幅に伸びました。

渋谷:特に中古車の紹介販売はかなり増えましたね。この1月~3月も社内でギネスの数字をつくることができました。

リブ:成果が出たポイントはどのように捉えていらっしゃいますか?

藤原:まず一つは、営業スタッフの心理ハードルの解除だと思います。多くの営業スタッフが、お客様に紹介をお願いすることを厚かましいことと捉えているところがありました。だからいくら紹介を依頼するように促しても、本当に仲のよい一部のお客様にしか声がけができていなかったんですね。ところが、リブの研修で、お客様は紹介を依頼されることに抵抗がないことや、多くのお客様が紹介依頼を受けると実際に動いてくださるという定量的なリサーチ結果を教えていただき、スタッフが「紹介を依頼することは決して嫌がられることではないんだ」と思えたことは、活動促進の大きなきっかけになったと思います。

渋谷:また、具体的な紹介営業のノウハウを業界に特化した形で教えてもらえたのも大きかったと思います。弊社はセンスやキャラクターで車を販売するトップセールスを育てたいわけではなく、しっかりと理屈に基づいて活動して成果を上げる戦略的営業スタッフを育てたいと思っていました。リブ・コンサルティングの研修で、誰に対し、どのようなアプローチをすると一番成果につながるのかを体系立てて教えていただいたことにより、研修が終わった後も成果を出し続けられる状態になりました。

スタッフの主体性を引き出した店舗横断のチーム戦

藤原:取り組みに合わせて社内コンテストを行ったのですが、その際には店舗横断のチームを作り、競い合いをさせました。通常カーディーラーでは、基本的に店舗単位での取り組みとなり、他の店舗の営業スタッフが何をやっているかを聞く機会はなかなかありません。会社の知の共有化を図るためにも、非常に良い案だなと思いました。

渋谷:チームごとにリーダーを作り、取り組みを行ったのですが、このことにより、若手のリーダーが育ちました。それまでは、営業スタッフも個々に営業活動をしていましたが、チーム内でお互いに教え学び合う文化ができました。

リブ:取り組みによって、組織の風土も変化してきたんですね。

藤原:自分たちで考えて工夫して、良い方法を模索するようになりました。自分たちで考え、動いてもいいんだという、前向きで主体的な気持ちが組織に生まれてきたように感じます。また、目標への達成意識も上がりましたね。達成を目指して頑張って、達成したことがうれしくて、また頑張るという正のサイクルが回り始めました。

渋谷:コンテストでは、初期段階では、紹介受注を追うのではなく、お客様から獲得した紹介の件数で競い合いました。この間にも受注は上がってたんですが、それはリブには評価してもらえなかったですね。「安易に受注を追って上澄みをすくうのではなく、お客様と紹介をしてもらえる関係を作ることや、その活動がお客様に嫌がられることではないことを理解させることが先ですよ」とリブにたしなめられましたね(笑)。結果的には、そのようなアプローチにより、プログラムが終わった後も行動量が落ちることなく、活動が続いているのではないかと思います。

【スタッフの飛躍に注目】

リブ:取り組みにおいて、チームメンバーをリーダーとして牽引し、優秀な成績を収めた亀谷さんにお話を伺いました。

リブ:紹介営業の取り組みが始まることを聞かれたとき、どのように感じられましたか?

亀谷尚之氏(以下敬称略):正直、また何か始まるのかぁと思いました(笑)。研修に参加するとなると、稼働日も減ってしまいますし。でも、どうせ参加させてもらうなら、できるだけ多くのものを吸収させてもらおうと思いました。

リブ:今は紹介営業のトップセールスだと伺っていますが、取り組みが始まる前の状況はいかがでしたか?

三本の矢

亀谷:一言で言うと、待ちの営業でしたね。紹介もお客様に依頼をするというより、お客様へのフォロー活動をしっかりしていれば、いつかは紹介が出てくるだろうと考えていました。もちろん紹介は欲しいとは思っていましたが、一生懸命取り組んでも、うまくいくためのポイントが分かっていなければ、なかなか成果につながりません。その点、このリブ・コンサルティングの紹介営業力強化プログラムでは、紹介のお願いをするタイミングを示す「三顧の礼」や、特定依頼をするための「三本の矢」など、紹介営業を効果的に行うためのたくさんのノウハウを教えてもらうことができました。

リブ:リーダーとしても活躍されたと伺いましたが、苦労されたことはありましたか?

亀谷:チームは4~5人のメンバーで構成されていましたが、店舗もばらばらで、あまり話したことのないメンバーもいました。正直、最初はメンバーも「この研修で一日つぶれるな…」としか思っていないようでしたが、毎月の研修や間の期間でお互いに作戦会議を続けていくうちに、成果が見え始め、徐々にそれぞれの責任意識も高まってきました。また、紹介を獲得するためのチラシを作成するなど、自主的な活動も見られるようになりました。そうすると、私もうかうかしていられません。リーダーとして皆に活動促進をするためにも、自分自身も更に真剣に取り組むようになりました。

リブ:研修で学んだことの中で、新しい気付きだったなということはありますか?

亀谷:新しいなと思ったことですか…なかなか難しい質問ですね。恐らく当時は新しく学ばせてもらったことばかりだったと思うのですが、今となっては、自分の営業活動に普通に組み込まれてしまっているので、何が新しいことだったのか、もはや分かりません(笑)。それくらい、この取り組みで学んだ紹介営業の手法が通常の活動の一部となっているということなのでしょうね。

リブ:素晴らしいですね。ネッツトヨタ東九州様は、昨年この取り組みをリブ・コンサルティングの特選朝市(リブ主催のメーカーを超えたカーディーラー成果発表会)で発表され、見事優勝を勝ち取られたと伺いました。参加されていかがでしたか?

亀谷特選朝市に参加している数ある優秀販社の中で、取り組みの成果を認めていただき、表彰されたことはとてもうれしかったですし、自分たちの取り組みにプライドを持つことができました。

継続と進化により紹介営業を自社の文化へ

亀谷 尚之氏

リブ:リブ・コンサルティングの研修が終わってからしばらく経ちますが、状況はいかがですか?

亀谷:紹介営業については、変わらず成果が出続けています。2015年度は、全社でもトップの紹介実績を出すことができました。正直、昔は売れる営業ではなかったのですが、頑張らなければと思っていたタイミングでこのプログラムを受講することができて、本当にありがたく思っています。

藤原:紹介営業は、その後も自社で継続して実施していますし、業績成果もコンスタントに出ています。仮に受注につながらなかったとしても、お客様と紹介をしていただける関係性作りができたこと自体が価値ですし、紹介いただいた先のお客様もこの活動がなければ出会うことがなかったと考えれば、この縁自体が非常に価値のある大切なものだと考えています。これからもさらなる定着を目指して、紹介営業を自社の文化にしていきたいと思っています。

取材日:2016年3月

 

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UPDATE
2017.03.22
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