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めざましコラム 第69号 決めてくれないのは何故ですか?車種選定の落とし穴
―あと一台で目標達成。ここでずばっと達成だ!
気持ちを高める山下くん。気合い十分、見込みも十分。
「他もいろいろ見たいんだよね」と先週帰られたお客様。
他をいろいろ見た上での再商談。オススメにも熱が入る。
―やはりこちらの車種がオススメです!奥様もお乗りになるんですよね?
こちらはコンパクトカーなので、小回りも利いてすごく運転しやすいんです!
奥様もきっと気に入りますよ!
燃費も良くて、経済的だし、走りもすごく良いんです!
ちゃんとゴルフバックだって載せられます。
来月からはこの車でゴルフに行ってください!価格もぴったり予算内。
他社よりも絶対にオススメです!
だけれど、お客様は歯切れが悪い。
―う~ん、そうだね。分かったよ。もう少し考えさせてもらうよ。
決めたら連絡するからさ。いろいろありがとうね。
店舗からの帰り道。信号待ちのお客様。ハンドル握ってため息ひとつ。
―あ~あ、決められなかったなぁ・・・。
山下くんの熱意は良いんだけれど、結局決め手に欠けるんだよな。
“小回りが利いて、燃費が良くて、ゴルフバックが積める”
山下くんも言ったけど、他の店でも同じことを言っていたよな。
そして口を揃えて言うんだよ。
“うちの車が一番オススメです!”ってね。
―そろそろ決めたかったんだけどなぁ~。
もう一回、並べて比較して考えるかなぁ。
それとも次の店で、条件良かったら決めちゃおうかなぁ・・・。
山下くんもため息ひとつ。
―あ~あ、決められなかったなぁ・・・。
絶対にオススメなのに、なんで決めてくれないんだろうな、まったく。
決めてくれないのは何故ですか。
お客様が優柔不断だから?
他の車種の方が魅力的だったから?
いえいえ、どうやら違います。「決め手に欠ける」と言っています。
決められるだけの情報がない、と困っています。
車種選定の落とし穴。
一所懸命に要望聞いて、精一杯ニーズに応えたつもり。
お客様にはぴったりです!熱意もって伝えました。
だけれど残念横並び。
車種タイプはコンパクトに絞れたけれど、コンパクト車種の中からは絞れていない。
他の車種と比較して、どこがどう良いのかが分からない。
車種選定の落とし穴。
お客様の車種への迷いは大きく二つ。
タイプや排気量の迷いと、具体的車種での迷い。
どちらか一つでは決められない。二つ揃わなければ決められない。
決められるだけの情報をお伝えし、
お客様にぴったりの一台を一緒に選んでいこう。
ぴったりの一台へしっかり絞っていくために、
お客様と一緒に、競合車種との比較を行おう。
自車種他車種の特徴を整理して、お客様と一緒に選んでいこう。
車種選定の落とし穴。
二つの迷いをお客様と一緒に乗り越えよう。
―燃費が良くて、小回りも利く、ゴルフバックも問題ありません。
このサイズのコンパクトカーが、ご予算的にもちょうど良いと思いますよ。
―確かにそうだね、コンパクトがよさそうだね。
―数あるコンパクトカーの中で、私がこの車をオススメする理由を説明します。
まず燃費ですが、残念ながらが一番良いわけではありません。
が、用途が主に町乗りでたまのゴルフということであれば、
それほど差は出ないと思います。
一方で、もう一つの大きなニーズである「取り回し」!
こちらは、抜群だと自負しています。というのも・・・
比較表を使って、説明をした。他社との違いも、自社の弱みを隠さず伝えた。
奥様と相談すると言って、お客様は帰られた。
―あ、もしもし、山下くん?
かみさんもね、違いがよく分かったって言ってね、だから・・・
お客様から電話があった。二つの迷いをお客様と一緒に乗り越えた。
- UPDATE
- 2015.09.11
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