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めざましコラム 第51号 引継未入庫 どうしたら車検が取れますか?

車検が大事。とっても大事。
車両販売が厳しい時期がやってくるから、
サービスの収益の柱になるから。
店長からも発破が掛かる。
―これまで入庫してくれなかったからって諦めるなよ!

「ご無沙汰しております。そろそろ車検の時期になりますが・・・」
3ヶ月目にしてようやく繋がったお客さま。
「ああ、そうだね」
「車検ですけれども・・・」
「ああ、いつものところにお願いするから、いいよ」
話はこれからだったのに、とりつく島なく、あっという間の敗戦確定。

店長が言いました。
―前回が他社入庫だからって諦めるなよ。
しっかりとカルテを見て、情報を捉えてから連絡するんだ。

はいはい、分かってますよ。カルテもちゃんと見てますよ。
だけれど、何も書かれていません。

店長が言いました。
―情報は取りに行くものだ!
査定をしたときには、車検証を確認して、最新の情報に更新しておけ。
そうすれば、いざというときにしっかり提案できるから。

はいはい、頑張ってはいるんですよ。査定ができれば見てますよ。
だけれど、全然会えません。話を聞いてもくれません。もちろん情報なんて取れません。

サボっているわけではありません。一生懸命連絡しています。
だけれど、手元に武器がありません。
お客さまの情報も、お車の情報もありません。そもそも話を聞いてもくれません。
車検を取りたい気持ちは山々だけど、苦手意識も山々です。
引き継ぎ未入庫のお客さま。どうしたら、車検が取れますか。

引き継ぎ未入庫のお客さま。どうして話を聞いてくれないのですか?

単なる車検日の案内だと思われているから。
それ以上の情報はないと思われているから。
あなたのこともよく知らないし、特に話すこともないと思われているから。

だけれど、どうにも仕方がない。
だって入庫もないのだから。
最新のメンテナンス情報もないのだから。
殆どお客さまとお話ししたこともないのだから。

当たり前が難しい。

本当に仕方がありませんか。
最新情報がなければ、価値ある情報提供はできませんか。
お客さまの気持ちを少し聞く気にさせる・・・そんな情報提供を考えてみよう。

入庫歴がないという情報が武器になる。
心配メッセージを伝えていこう。
ちゃんと車をメンテナンスできているかどうかを気にしていると伝えよう。

そして、もうひと言付け足していこう。
「○○って交換されました?」

受話器を片手に車検のコール。
「ご無沙汰しております。そろそろ車検の時期になりますね」
「ああ、そうだね」
「しばらく直接お車を拝見していませんので気になっているのですが・・・
最近、ブレーキパッドって交換されました?」
「ブレーキ!? どうだろう。分からないなぁ。何で?」
「ブレーキパッドも消耗品なので、5年目の車検の際には交換になることが多いのです。
安全に関わることですので、念のため確認をと思いまして」
「そうなのか。でも分からないな」
「それでは一度車検のお見積だけでもさせていただけませんか。
そのときにブレーキパッドも確認しておきますよ」
「じゃあ、今度近いうちに寄らせてもらうよ。ありがとうね」

ほんの少しの情報提供。プロとしての情報提供。
お客さまの情報がなくても、プロとしてしっかりアドバイス。
それが一つの武器になる。
それがお客さまとの会話を作る。
車検の入庫へと続く道になる。

UPDATE
2014.03.06
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