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めざましコラム 第50号 販・サの隙間にお客さまのき・も・ち
朝恒例の販・サ伝達ミーティング。
工場長から来店予約内容の確認が行われる。
―10時 田中様 12ヶ月点検
11時 鈴木様 オイル交換
13時 佐藤様・・・
お客様担当からの補足のところで手を挙げる。
―11時の鈴木様ですが、タイヤのチェックもお願いします。
カルテにも書いておきましたので、対応お願いします。
後日、鈴木様へフォローの電話。
「先日はご入庫ありがとうございました。ご旅行はいかがでしたか?」
旅行話でひとしきり盛り上がるつもりの電話。
ところがお客様からの返答は想定外。
「あんたが旅行前にタイヤを見た方が良いって言うから持っていったのに、
いったいどうなっているんだ!」
特に問題なかったとしか聞いていない私は、突然の言葉に二の句もない。
「特に報告もないから、タイヤはどうだったのか?と聞いたら
『溝も大丈夫なので、問題ありません』
呆れて帰ってきたよ!もう君のところには頼まない!」
お詫びの言葉を重ねるが、お客様は怒って電話をガチャリ。
私も怒って、サービス担当をとっ捕まえる。
「いったいどうなっているんだ!ちゃんと頼んだじゃないか!」
するとサービスも怒り返す。
「何を言っているんだ!ちゃんと報告もした。お客様も分かったって仰った。
そもそも旅行なんて話を聞いていない。
ちゃんと依頼もしないで、逆ギレするな!」
何とも嫌な険悪ムード。
お客様のことを思っての提案だったのに、お客様からは叱られる。
サービスとの関係も悪くなる。
全く・・・しっかりしてくれよ!
全くしっかりしてくれよ!
サービスの担当者も思っている。
一体どちらが悪いのか、口頭でもしっかり伝えなかった営業が悪いのか。
はたまた詳細を確認せず、作業に入り、報告してしまったサービスが悪いのか。
けんか両成敗。どちらかが悪いわけではない。
『お店が悪いのだ』
お客様は言っている。
お店に頼んだのに、ちゃんとしてくれなかった。
営業が、でも、サービスが、でもない。
お店がお客様の期待に応えられなかったのだ。
販サ連携が難しい。
どこまでがどちらの仕事領域なのか。何年間も検討している。
だけれどなかなか定まらない。
だから隙間ができてしまう。販・サに隙間ができてしまう。
お客様の気持ちがその隙間からこぼれ落ちる。
それぞれの仕事ではなく、お客様を軸に連携しよう。
販・サの隙間からお客様の気持ちがこぼれぬように。
お客様の気持ちに応えるその動きは、
営業とサービスが同じことをそれぞれ行っても
行いすぎということはないのだから。
カルテのメモを見返して「なんで、今回タイヤ見て欲しいって?」
と確認しよう。
「タイヤどうだった?なんて報告した?」
と確認しよう。
そしてそれぞれがお客様に対してカバーリングの動きを取ろう。
朝恒例の販サ伝達ミーティング。
「オイル交換で入庫の鈴木様ですが、
タイヤの空気圧チェックをお願いします。
ご旅行に行かれるということです。
ひと言『安心してご旅行をお楽しみください』
と添えてください。カルテのメモにも入れましたので、
対応お願いします」「旅行ってスキーとかですか?溝なんかも確認した方が良い?」
「温泉旅行で雪はないみたいですが、念のため確認してください」
お客様へのフォローの電話で感謝の言葉。
「いやあ、お陰様で楽しい旅行になりましたよ。
あのサービスの子にも、おかげで楽しかったよ、と 伝えてくださいよ。
君のお店は気遣いが行き届いていて、本当に気持ちが良いよね」
お客様のために、しっかりと相互確認。
お店が良いと褒められた。これがお客様との絆になる。
- UPDATE
- 2014.02.05
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