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めざましコラム 第8号 仕事にプライドを! お客様に安全を!
一台の車が入ってきた。事故入庫だ。
前のひしゃげた車と、肩を落としたお客様。
昨日の大雨でスリップし、
ガードレールにぶつけてしまったらしい。
「●●さんに、タイヤが減っているって言われた時に
替えてれば良かったわ。
点検も来ようと来ようと思ってたんだけど・・・」
そんなお客様の言葉を聞きながら、
僕は自分の行動を深く後悔していた。
半年ほど前、このお客様はオイル交換で入庫されていた。
担当したのは自分。
オイル交換ついでに、簡易点検を実施した。
「バッテリーは大丈夫、ワイパーも問題ないな。タイヤは・・・減ってるなぁ。
でもスリップサインまで、もうちょっとあるし、3ヵ月後には12ヶ月点検だしな・・・」
点検を終えた僕は、お客様に報告をした。
「オイル交換ついでに、他のところも問題ないか点検しました。
バッテリーもワイパーも問題ありません。
タイヤはちょっと減ってますけど、今しばらくは大丈夫です。」
「そうですか。色々ありがとうございました!!」
お客様は安心したのか、嬉しそうな顔をして帰っていかれた。
しかし、3ヵ月後の12ヶ月点検。
そのお客様はお店に見えなかった。
「そういえば、あのお客様どうしたかなぁ・・・」
ちらっと頭をよぎったこともあった。
しかし、「まぁ、他のお店で替えているってこともあるしな」と
それ以上深くは考えなかった。
そして、次にそのお客様にお会いしたのが、
冒頭の事故入庫のシーンというわけだ。
確かに自分の行動に非があるわけではない。
オイル交換した時には、まだ乗れる状態だったのだ。
でも思う・・・。
オイル交換での入庫の時、もっと具体的に状態を伝えていれば・・・
12ヶ月点検のタイミングで交換すべきと、明確に伝えていれば・・・
営業にもっとしっかりと点検結果を伝えていれば・・・
お客様のことを思い出した時、お客様あるいは営業に、
タイヤのことをもう一度伝えていれば・・・
後悔先にたたず。
その時は思ってしまったのだ、
「『ご提案』や『入庫の呼び込み』は、営業の仕事だろう」と。
お店の中での役割分担はあるかもしれない。
しかし、そんなことは、お客様には何の関係もない。
「自分の仕事は、車を『直す』こと」
確かに車を直すことかもしれない。
しかし、では何のために車を直すのか。
それはお客様の「安心・安全」のために他ならない。
「営業が伝えているだろう・・・」
「営業が提案して、すでに断られているのかも・・・」
既に一度断られていても結構!!
安全のためには、しつこいくらいが丁度いい。
伝わっているかもしれない。
しかし、伝わっていないかもしれないのだ。
まずは、一声かけてみよう。
車のプロとして、『プライド』を持ってお伝えするのだ!!
営業の仕事とか、サービスの仕事とか関係なく、
お客様のことを真に考えた行動をする。
これこそが、お客様の「安心・安全なカーライフ」を守る
エンジニアの『プロの仕事』なのだ。
- UPDATE
- 2013.01.30
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